「天草」の大果生産と裂果防止のための夏秋期水管理
- [要約]
- 「天草」は7月から9月にかけて土壌を湿潤に保つことにより、1果重が大きく、大果率が向上し、裂果の発生が抑制される。
愛媛県立果樹試験場岩城分場
[連絡先] 0897-75-2014
[部会名] 果樹
[専門] 栽培
[対象] 果樹類
[分類] 研究
- [背景・ねらい]
- 「天草」は、土壌が乾燥する栽培条件下では果実の生育が抑制され小玉果が増える。また9月から10月にかけて裂果が発生し、問題となっている。そこで夏秋期の土壌水分が果実の生育、裂果の発生、果実品質に及ぼす影響を明らかにし、大果安定生産のための適正な土壌水分管理を確立する。
[成果の内容・特徴]
- 7月から9月にかけて土壌を湿潤に保つと1果重が大きくなり、大果率が高い。8月、9月に土壌を乾燥させると1果重は小さく、M以下の小玉果率が高くなる(表1)。
- 裂果は9月乾燥によって多くなり、乾燥時期が遅いほど裂果の発生が遅くまで続く(表1、図1)。
- 7月から9月の土壌乾燥は、糖度やクエン酸など果実品質に強い影響がみられない(表2)。
- 果皮の粗滑は、乾燥処理によりやや粗くなる傾向がみられ、果皮の着色は、9月乾燥によりいくらか早まるものの、収穫期には色差計a値及びカラーチャートによる色値が湿潤区より低くなる(表2)。
[成果の活用面・留意点]
- 露地栽培の「天草」に活用できる。なお、土壌水分と果実品質の関係については、10月以降、収穫期までの間について検討が必要である。
- [その他]
- 研究課題名:瀬戸内特産カンキツ栽培技術開発試験
予算区分:県単
研究期間:平成10年度(平成8年~12年)
研究担当者:本田康弘、中川雅之、脇 義富
- 発表論文等:なし
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