イチゴのNFT栽培における多収穫技術の組立
- [要約]
- イチゴのNFT栽培で、養液栽培に適した品種を用い、定植後に発生するランナーを着けて栽培し、電照や反射フィルムの利用、更に、炭酸ガスを施用して栽培することで、大幅な多収となる。
愛媛県農業試験場・栽培開発室
[連絡先] 089-993-2020
[部会名] 野菜・花き・茶
[専門] 栽培
[対象] 果菜類
[分類] 普及
- [背景・ねらい]
- イチゴの高設式の養液栽培は、作業姿勢の改善により軽作業化が図れる有効な栽培方法であるが、施設費が高い割に収量が少なく、経営面で問題が残っている。そこで、これまで検討して効果が認められた個別の多収穫技術を組み合わせて栽培することにより、大幅な増収を図る。
[成果の内容・特徴]
- 県下で栽培されている品種をNFTで栽培した結果、‘レッドパール’が最も多収で、養液栽培に適した品種である(表1)。
- 11月以降に電照を行うことで、葉面積が拡大し、収量が増加する(表2)。
- 定植後に発生するランナーを着生させたまま栽培することで、果実が大きくなり、収量が増加する。この効果は、ランナー発生が旺盛な‘女峰’や‘レッドパール’で顕著である(表3)。
- ランナーを着生させて栽培する場合、反射フィルムを地面全面に敷き、ランナー先端の子株に十分光を当てることで、更に増収になる。
- 以上の技術に炭酸ガス施用を組み合わせて栽培すると、‘レッドパール’では10a当たリ9t以上の商品果収量を得ることがでる(表4)。
[成果の活用面・留意点]
- ランナーを着生させて栽培すると、ランナーの整理や防除に手間がかかる。
- 炭酸ガスを施用する場合は、換気温度を28℃くらいに設定し、なるべくハウスを締め切って、施用したガスが逃げないようにする。
- ‘レッドパール’の果実品質は冬期には優れるが、3月中旬以降には糖度の低下や果皮の黒ずみ等、やや低下が見られる。
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- [その他]
- 研究課題名:養液栽培イチゴの安定多収技術の確立
予算区分:県単
- 研究期間:平成9年度(平成4年~9年)
研究担当者:福田康彦、大林弘道、才木康義
- 発表論文等:なし
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