定植前の最大葉長に着目したストックの簡易な八重鑑別
[要約]
ストック
の
八重鑑別
は定植直前に最大葉長が大きい個体を上位40%程度選択すると,約85%の
八重個体率
が得られ,識別が容易である。
徳島県立農業試験場池田分場・園芸科 [連絡先]0883-72-0239 [部会名]傾斜地農業、野菜・花き・茶(花き) [専門]栽培 [対象]花き類 [分類]指導
[背景・ねらい]
いわゆる鑑別種のストックは育苗期に八重個体と思われる個体の選択(八重鑑別)を要する。従来より子葉長,子葉の形状,子葉の葉色,本葉葉長,本葉の形状,本葉の葉色,発芽の早晩など諸々の形質、生態を総合的に判断する鑑別が行われているが,形質の変化は連続的で判断が困難な場合が多く熟練に頼っている。また,廃棄、選択率が明確でない。
このため,新規導入者の鑑別を想定し,簡便さを最優先した鑑別法の検討を行った。
[成果の内容・特徴]
4葉期(定植前)の最大葉長(第1葉)が大きい個体は花弁が八重である傾向が強い。
最大葉長が大きい個体は上位40%の個体で八重個体率が約85%を期待でき,廃棄する個体数が比較的少なく,効率的である。
鑑別者にとって最大葉長の大小は識別が容易であり,着目する形質として最も適当である。
子葉,最大葉の葉色,子葉展開長による鑑別は可能であるが,葉色の濃淡を肉眼で識別するのは容易ではなく,子葉が単葉である個体群が約20%あり,扱いが煩雑で,鑑別時に着目する形質としてはやや不適である。
子葉・本葉の形状は数量化や識別が困難で,鑑別時に着目する形質としては不適である。
図1 諸形質による鑑別における選択率と期待される八重個体率
図2 八重個体と一重個体の小葉、最大葉の葉色、葉長の分布
[成果の活用面・留意点]
新規導入者による鑑別法として有効である。
播種密度など生育環境を均一にするためにセル成型トレイの利用が有効である。
雪波以外の品種は未検討である。
葉が込み合うと鑑別に支障があるので,本葉が出始めた頃,子葉の葉色が明らかに濃い個体を廃棄しておく。
[その他]
研究課題名:4月どりストックの栽培技術の確立
予算区分:国補 地域基幹
研究期間:平成10年度(平成9~13年)
研究担当者:北岡祥治
発表論文等:なし
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