冬期におけるクロルピクリンくん蒸剤の土壌消毒によるサツマイモ立枯病の防除

[要約]
 
砂地畑サツマイモ立枯病に対して,冬期の12~2月におけるクロルピクリン剤のマルチ畦内による土壌消毒効果は著しく高い。各処理月日ともに放線菌数が著しく減少し,12月処理では2カ年ともに4月まで増加しなかった。
徳島県立農業試験場・病虫科
[連絡先]088-674-1660
[部会名]生産環境(病害虫)
[専門]作物病害
[対象]根菜類
[分類]普及

[背景・ねらい]

徳島県ではサツマイモの栽培地帯全域で立枯病の発生がみられるため,クロルピクリン剤によるマルチ畦内消毒が実施されている。しかし,消毒時期が3月中旬~4月に集中することから,近年になって一部の地域で同剤の刺激臭がしばしば問題となってきた。栽培時期との関係から消毒時期を遅らせることは困難で,冬期における防除効果の確認が必要となった。

[成果の内容・特徴]
  1. 冬期におけるクロルピクリン剤によるマルチ畦内消毒は,処理時期にかかわらずサツマイモ立枯病の発生を慣行の3,4月の処理と同様に抑制した(図1)。
  2. 薬剤処理月日における地温(深さ15㎝)の日変化は,0~10℃あるいは5~12℃を示すことが多かった(図2)。
  3. 薬剤処理を実施した各月における放線菌数は著しく減少した(図3)。
  4. 12月に薬剤を処理した場合,その後の放線菌数は4月まで増加することはなかった(図4)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 砂地畑におけるクロルピクリン剤による土壌消毒効果は,乾いた土壌条件下では不完 全となる場合があるので,十分湿った状態で処理を実施する。
  2. 薬剤処理の実施は晴天日とし,土壌が凍結するような厳寒日は避ける。

 [その他]
 
研究課題名:環境調和型新技術の開発,地域環境に配慮した土壌消毒技術
予算区分:県単
研究期間:平成11年度(平成7~12年)
研究担当者:金磯泰雄,米本謙悟
発表論文等:
秋冬期におけるサツマイモ立枯病に対するクロルピクリン剤のマルチ畦内消毒.日植病報,64(講要) 1998.
冬期におけるクロルピクリンくん蒸等によるサツマイモ立枯病に対する土壌消毒効果.四国植防,34 1999. 
 
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