「こいごころ」、「ヒノヒカリ」における玄米タンパク含有率の推定指標

[要約]
 
本県の奨励品種である「こいごころ」「ヒノヒカリ」について、出穂20日前の生育量(草丈、茎数、葉色)と施用する穂肥量から、玄米タンパク含有率を推定できる指標を作成した。これにより、目標とする玄米タンパク含有率となるための穂肥量が推定できる。
愛媛県農業試験場・栽培開発室
[連絡先]089-993-2020
[部会名]水田・畑作
[専門]栽培
[対象]稲類
[分類]指導

[背景・ねらい]

最近の米に対する消費ニーズは良食味志向に移ってきている。その食味は、玄米タンパク含有率により影響されることが知られている。そこで、本県の奨励品種である「こいごころ」と「ヒノヒカリ」の良食味米生産をするための穂肥量について検討する。

[成果の内容・特徴]
  1. 出穂20日前の生育量(草丈(cm)×茎数(本/㎡)×葉色(SPAD)/104)が大きい場合、穂肥量を調節しなければ、玄米タンパク含有率は高くなる。したがって、玄米タンパク含 有率を抑えるためには、その生育量により穂肥量を調節する必要がある(図1)。
  2. 玄米タンパク含有率(Y:%)と出穂20日前の生育量(X1)及び穂肥量(X2:kg/10a)には、表1の関係が見られる。これらより、生育量と穂肥量から玄米タンパク含有率を推 定できる指標を作成した(表2)。
    この指標をもとに、目標とする玄米タンパク含有率となるための穂肥量が推定できる。
  3. 穂肥施用時に、同じ生育量でも、同量の穂肥を施用した場合、「ヒノヒカリ」は「こいごころ」に比べ、玄米タンパク含有率は高くなる傾向がある。
  4. 玄米タンパク含有率と収量には、正の相関関係があり(こいごころr=0.93**、ヒノヒカリr=0.83*:表1)、玄米タンパク含有率を抑えるためには、収量目標をある程度下げる必要がある(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 葉色は、葉緑素計(SPAD-502)を用いて完全展開第2葉の葉身以外の中央部を3回測 定した平均値を用いる。
  2. 本県の平坦地における一般的な基肥・穂肥体系での稚苗移植栽培に適用する。

 [その他]
 
研究課題名:良食味・高品質米生産技術確立試験
予算区分:県単
研究期間:平成11年度(平成10~11年度)
研究担当者:木村 浩、上松富夫、秋山 勉、日野恭子、臼坂伸二
発表論文等:なし
 
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