十万温州の珠心胚実生の選抜
- [要約]
-
- 十万温州に晩王柑×ポンカンを交配して得られた種子から高品質な珠心胚実生4系統を選抜した。
徳島県果樹試験場
[連絡先]08854-2-2545
[部会名]果樹
[専門]栽培
[対象]果樹類
[分類]研究
- [背景・ねらい]
- 徳島県の奨励品種である十万温州は高糖度で貯蔵性も良いが,強い隔年結果性を有しており,豊凶の差が大きい栽培の難しい品種である。そこで,十万温州に替わる高品質果実を安定生産する新しい貯蔵系温州ミカンを育成する。
- [成果の内容・特徴]
- 1989年5月に十万温州に晩王柑×ポンカンを交配して得られた種子から高品質な珠心胚実生4系統を選抜した。
- 89-31)本系統は樹勢は中,葉形質は十万温州と同程度である。隔年結果性は十万温州よりも弱い。果実の外観は十万温州よりもやや腰高であるが,玉そろいが良好である。果皮色は十万温州と同程度で紅が濃く,食味が良い。
- (89-107)樹勢は中,葉は十万温州よりもやや大きい。果実の外観は紅が十万よりも濃い。食味は良い。
- 89-142)樹勢はやや弱,葉は十万温州よりもやや小さい。枝梢にトゲを持ち,果実はやや小さいものの玉そろいが良い。果径指数は十万と同等で扁平である。果皮の紅が十万温州よりも濃く減酸が早い。
- (89-159)樹勢は十万温州よりもやや弱い,葉は十万温州よりも小さい。果皮は十万温州よりも紅がやや薄いものの,果面は滑らかで食味は濃厚で最良である。
写真 選抜した十万温州珠心胚実生4系統
第1表 選抜した十万温州珠心胚実生果実の特性
第2表 選抜した十万温州珠心胚実生樹の樹性、結実性
[成果の活用面・留意点]
- 本系統は現地適応性試験,苗木での生産比較試験終了まで一般には苗木,穂木の配布はしない。
[その他]
研究課題名:十万温州の育種
予算区分:県単
研究期間:平成11年度(平成元年~)
研究担当者:津村哲宏、山尾正実、林 秀典、小池 明
発表論文等:なし
目次へ戻る