トンネル内べたがけによるオクラ早熟栽培の幼苗期の生育安定技術

[要約]
 
オクラトンネル早熟栽培において、マルチ、水封マルチおよびポリトンネルによる慣行の被覆様式に、さらにトンネル内に長繊維不織布べたがけを組み合わせると、慣行より約20日早い3月上旬に播種しても高い苗立ち率を得ることができ、初期収量が増加する。  
高知県農業技術センター・作物園芸部・園芸システム科
[連絡先] 088-863-4918
[部会名]野菜・花き・茶部会(野菜)
[専門]栽培
[対象]果菜類
[分類]普及

[背景・ねらい]

高知県におけるオクラの早熟栽培では、ポリマルチ、水封マルチおよびポリトンネルを組み合わせた被覆様式で、3月下旬に播種する方法が一般的である。しかし、高値をねらい、さらに早期に播種される場合があり、苗立ち率の低下が問題となっている。
そこで、近年急速に普及している通気性被覆資材のべたがけを利用した被覆方法を検討し、幼苗期の生育安定を図る。

[成果の内容・特徴]
  1. 被覆様式:慣行の被覆様式(黒ポリマルチ+水封マルチ+透明ポリトンネル)に、さらにトンネル内に不織布のべたがけを組み合わせる(図1表1)。べたがけ資材には、長繊維不織布(透光率:約90%)を用いる。
  2. 播種時期:3月上旬の早播きが可能であり、実際栽培上問題ない苗立ち率が得られる。
  3. べたがけ除去:4月上旬頃(トンネルの換気始め、葉数1.5~2枚程度)に除去する。除去作業は、不織布をトンネル妻面から引っ張り出すことによって、容易に実施できる。べたがけ資材は、反復使用が可能である。
  4. 慣行より早播きが可能となり、収穫開始時期が早まるとともに初期収量が増加する(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 品種、栽植密度、播種粒数、肥培管理等は、慣行に準じる。特に、追肥は遅れないように施用し、草勢を適正に保つように努める。
  2. べたがけの設置および除去に資材費および労賃で、10a当たり約1万1千円を要する。

 [その他]
 
研究課題名:露地オクラの幼苗期の生育安定技術の確立
予算区分:県単
研究期間:平成11年度(平成7~10年度)
研究担当者:吉本良太、細川卓也、矢野広章、島村泰秀
発表論文等:高知農技セ研報.第9号。
 
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