つぼみ強制開花法によるカーネーションの開花促進
[要約]
カーネーション
を直径1.5cm以上の
つぼみ
状態で採り、
スクロース
を3%含む溶液に生け、
温度
25℃、光環境1klxで12時間日長の条件下で
強制開花
処理すると、開花促進効果があり品質も低下しない。
愛媛県農業試験場・経営流通室 [連絡先]089-993-2020 [部会名]野菜・花き・茶(花き) [専門]生理 [対象]花き類 [分類]指導
[背景・ねらい]
カーネーションは母の日前に高価格が期待できるが、栽培技術による開花の調節には限界があり、母の日用出荷に開花が間に合わない花が多く残ってしまう。流通上の出荷調節法として、出荷を遅らせるための「低温貯蔵法」があるが、貯蔵中の品質低下が懸念される。そこで、新たな出荷調節法として、つぼみ強制開花法を用いた開花促進技術を検討する。
[成果の内容・特徴]
平均気温20℃のガラス温室内で生育すると、直径1.5cmのつぼみが22日で出荷段階となるが、スクロース3%、8-HQS(8-ハイドロキシキノリン硫酸塩)200ppmおよび硝酸銀25ppmを 含む溶液に生け、1klx12時間日長の光環境下に置き、温度を20、25および30℃で強制開花させると、それぞれ21、12、および10日で出荷段階となる(
表1
)。
平均気温20℃のガラス温室内で生育すると、先端が開き始めたつぼみ状態のものが15日で出荷段階となるが、上と同様に20、25および30℃で強制開花させると、それぞ れ12、9、および7日で出荷段階となる(
表1
)。
開花液に水を用いると、いずれの条件下でも生育途中で萎れて枯死してしまう。
処理温度を20および25℃にすると、花弁色調の変化が少ない(
表2
)。
処理中の光環境は連続照射より12時間日長の方が花持ちがよい(
表3
)。
強制開花個体は花径や下垂指数には適期収穫個体と差がなく、花持ち日数は適期収穫個体より長くなる(
表4
)。
つぼみ強制開花法を出荷調節技術として用いることにより、生育の遅れたものを母の日用出荷に間に合わせることができ、品質面でも低温貯蔵したものより優れるため、かなりの増収が期待できる。
[成果の活用面・留意点]
強制開花には直径1.5cm以上のつぼみが適用可能。
つぼみ強制開花法はスタンダード系品種‘ノラ’には適用できるが、他の品種については未検討である。
[その他]
研究課題名:カーネーションのつぼみ強制開花
予算区分:県単
研究期間:平成11年度(平成7~11年度)
研究担当者:
水口 聡、渡辺 久、川崎哲郎
発表論文等:
農業施設学会大会講演要旨、 54- 55、1996
農業施設学会大会講演要旨、102-103、1997
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