沈殿藍による屑繭精練繭層の染色法
 
[要約]
 
沈澱藍により精練繭層をより青く染めることができる簡易な染色法を開発した。これにより、これまで利用できなかった屑繭等から付加価値の高い糸作りができる。    
徳島県立農業試験場鴨島分場・蚕糸応用科 
[連絡先]0883-24-2217 
[部会名]野野菜・花き・茶(茶・蚕糸)  
[専門]加工利用
[対象]生糸
[分類]指導

[背景・ねらい]

養蚕農家が生産する繭のうち商品価値が少なく未利用となっている屑繭等の有効利用が望まれている。また、一般的にすくも藍の製造は熟練した技術が必要であり、絹は藍に染まりにくい。
 そこで、屑繭等を活用するため、農家が簡易に実行でき、より青味が強い付加価値の高い絹紡糸とする染色法を確立する。

[成果の内容・特徴]
  1. 本染色は、屑繭の蛹を除去した繭層の精練を行った後、沈澱藍を用いて行う。精練は炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酵素、セッケン・炭酸ナトリウムのいずれかを用いる。
  2. 農家等で行うには、炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムによる精練が、短時間で行うことができ、水質等の影響も少ないため適当である。
    染色した精練繭層は、いずれの精練法でも練減率25%前後で明度は高く、緑味は減少し、青味は増加し、鮮やかさが増す。(表1
    また、各精練法とも色差はわずかである。(図1
  3. 本方法は染色を精練繭層で行うため、染めむらが少なく、内部まで青味の強い絹紡糸にすることが可能である。

[成果の活用面・留意点]

  1. 農家で簡易にできる方法であり、普通繭でも活用できる。
  2. 農家等で行うには、炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムによる精練が、短時間で行うことができ、水質等の影響も少ないため適当である。

 [その他]
 
研究課題名:未利用養蚕資源による高付加価値化産品の作出技術
予算区分:県単
研究期間:平成11年度(平成8~12年)
研究担当者:三木健司、前田祐子
発表論文等:第65回日本蚕糸学会関西支部講演要旨集、1999
 
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