防草シートを利用した‘土佐文旦’園の下草管理法

[要約]
‘土佐文旦’の樹冠下に厚さ1.0~1.5㎜のポリエステル不織布製防草シートを周年被覆することにより、除草作業軽減できる。また、被覆による果実肥大・品質への悪影響はみられない。
高知県農業技術センター果樹試験場・常緑果樹科
[連絡先]088-844-1120
[部会名]傾斜地農業
[専門]栽培
[対象]果樹類
[分類]指導

[背景・ねらい]

樹園地の土壌および雑草管理は、除草剤処理や草刈り機等での刈り取りが主体となっている。環境保全面から除草剤の削減がいわれているが、草刈り機等による除草作業は重労働であり、それらに代わる除草作業の軽減策が求められている。
そこで、‘土佐文旦’園への防草シートの利用とそれによる果実肥大・品質に及ぼす影響を検討する。

[成果の内容・特徴]
  1. 樹冠下に被覆した厚さ1.0~1.5㎜のポリエステル不織布製の防草シートは、設置後2年以上が経過した時点で、破損もみられず十分な抑草効果がある(表1)。
  2. 麻製の防草シート及び厚さ0.2㎜のポリエステル不織布製の防草シートは、風雨等の影響をうけて破損・劣化しやすく、耐久性が劣っている(表1)。
  3. ‘土佐文旦’の果実肥大については、各区とも同程度で推移しており、前述の防草シート被覆による悪影響はみられない(図1)。
  4. ‘土佐文旦’の果実品質については、前述の防草シート被覆により、糖度はやや高くなり、クエン酸含量に差はみられない(表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 防除機械等が走行する所には、破損するため敷設しない。
  2. 防草シートの耐久年数は、Ⅰ区で使用したもので3年、Ⅱ区で使用したやや厚めのもので5年程度である。
  3. 防草シートの経費は、ほ場の40%に被覆したとすると、10a当たりⅠ区で使用したものが11万円、Ⅱ区で使用したものが15万円程度である。

 [その他]
 
研究課題名:地域潜在植物等を活用した傾斜地樹園地の環境調和型雑草管理体系の確立
予算区分:国補(実用化促進)
研究期間:平成12年度(平成7~11年)
研究担当者:日浦直之・真鍋  糺
発表論文等:なし
 
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