乗用型移植機車輪跡利用による緩傾斜キャベツ作のうね立て同時移植技術

[要約]
緩傾斜キャベツ畑において、乗用型移植機移植した場合、車輪により深さ9~15㎝の溝が形成されてうねができる。これにより、移植精度や収量はうね立てした場合と変わらず、耕うんから移植までの作業時間を33~43%短縮できる。
愛媛県農業試験場・経営流通室
[連絡先]089-993-2020
[部会名]作業技術、傾斜地農業
[専門]作業
[対象]葉茎菜類
[分類]指導

[背景・ねらい]

キャベツ作の場合、通常耕うん・うね立ての移植前作業が必要である。これらの作業は機械化されていることが多いものの、その期間中に降雨にあうと移植作業が遅れ、適期苗を移植できない場合がある。
そこで、耕うんから移植までの作業を迅速化するため、乗用型移植機の車輪跡を利用したうね立て同時移植技術を検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. 緩傾斜キャベツ畑において、耕うん後に乗用型移植機で移植した場合、車輪によって深さ9~15㎝の溝が形成され、残ったところをうねとして利用できる。この場合、移植機の後輪輪距を前輪よりも約10㎝狭くすると通路幅が広くなり、管理や収穫・運搬時の作業性が向上する(図1)。
  2. 耕うんと移植を合わせた機械作業時間は、うね立て作業を含めた場合に比べ33~43%短縮できる(表1)。
  3. 機械移植時の作業能率は6.0~7.2a/hと、うね立て作業を行った場合よりも20%程度低くなるが、移植精度はうね立て作業を省略しても同程度である(表1)。
  4. 緩傾斜畑においては、うね立て作業を省略しても、キャベツ作では同等の収量が得られる(表3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. この技術は、緩傾斜普通畑で乗用型移植機を用いる場合に適用できる。
  2. 移植作業は耕うん直後に行い、旋回後は車輪跡の溝の上を隣接して走行する。
  3. 耕うんは適湿な圃場条件で行い、あまり乾燥している時には行わない。

 [その他]
 
研究課題名:中山間傾斜地帯での葉菜類の省力・周年栽培技術の開発
予算区分:国補(地域基幹)
研究期間:平成12年度(平成11年~12年)
研究担当者:河内博文・大西力
発表論文等:なし
 
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