防虫ネットと天敵利用による促成栽培ナスのマメハモグリバエ防除
[要約]
ハウス開口部を1mm目の
防虫ネット
で被覆するとともに、発生初期に
導入天敵
(イサエアヒメコバチ、ハモグリコマユバチ)を放飼することで、
促成栽培ナス
の
マメハモグリバエ
の発生を抑制できる。
高知県農業技術センター・生産環境部・昆虫科 [連絡先]088-863-4915 [部会名]生産環境(病害虫) [専門]作物虫害 [対象]果菜類 [分類]研究
[背景・ねらい]
マメハモグリバエは平成4年に高知県内で初確認された後、急速に分布域を拡げ、多くの野菜類、花き類に被害を及ぼしている。特に本県の主要園芸品目のひとつである促成栽培ナスにおいて、平成7年以降多発生し、問題となっている。
そこで、促成栽培ナスでの発生生態を明らかにするとともに、導入天敵、物理的な防除法を組み入れた、総合的な防除体系の確立を図る。
[成果の内容・特徴]
サイド部を1mm目の防虫ネットで被覆し、マメハモグリバエ成虫の侵入を防止するとともに、その発生初期に導入天敵(イサエアヒメコバチとハモグリコマユバチの混合剤)を1週間間隔で2回放飼することで、放飼2カ月後から栽培後期までマメハモグリバエの発生を低く抑えることができる(
図1
)。
マメハモグリバエの死亡要因としてハモグリミドリヒメコバチなどの土着天敵が有効に働いている。また、殺虫剤を使用する場合は、導入天敵や土着天敵に影響の少ない選択性殺虫剤を使用する(
図2
、
表1
)。
[成果の活用面・留意点]
導入天敵の1回あたり放飼量は1ボトル(250頭)/2 aである。
導入天敵は遅効的であるため、天敵放飼後にマメハモグリバエ幼虫の黒変が多く認められれば防除効果があったと判断して良い。
自然発生した土着天敵のみではマメハモグリバエの発生を抑えることは難しい。
タマメハモグリバエ幼虫の寄生苗を施設内に持ち込まない。
ここで供試した導入天敵剤はナスでは未登録である。
[その他]
研究課題名:施設ナスにおけるマメハモグリバエの発生生態の解明と防除技術の確立
予算区分:県単
研究期間:平成12年度(平成9年~11年)
研究担当者:下元満喜
発表論文等:第44回応動昆講演要旨(2000)
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