讃岐うどん向け小麦新品種「さぬきの夢2000」

[要約]
小麦「さぬきの夢2000」は、半数体育種法(メイズ法)により育成したやや低アミロースの早生品種である。「チクゴイズミ」に比べてやや短稈で耐倒伏性に優れる。讃岐うどんのような多加水めんでのめんの色食感に優れる。
  香川県農業試験場 品種開発
[連絡先]088-674-1660
[部会名]水田・畑作、生物工学
[専門] 育種
[対象]  麦類
[分類]  普及

[背景・ねらい]

香川県におけるうどんの生産量は全国一であるが、県産を含めた国産小麦の使用割合は低く全国一であるが、県産を含めた国産小麦の使用割合は低く、高品質の小麦の供給が実需者から求められている。さぬきうどんの特徴の一つとして、加水が比較的多いことがあげられるが、このような多加水めんでの製めん適正による品種選別は、ほとんど行われていない。そこで、多加水めんに適する高品質の小麦品種をを作成し、讃岐うどんの付加価値の向上と県内小麦の生産振興に奇与する。

[成果の内容・特徴]

    「さぬきの夢2000」(旧系統名:香育7号)は香川県業試験場において、平成4年に西海173号(後のニシホナミ)を母、中国142号を父として交配を行い翌年、そのF1を用いて半数体育種法(メイズ法)により得た半数体倍個体から育成した品種である。
    「チクゴイズミ」として比較して次のような特徴を持つ(表1)

    1. 播性はⅠ~Ⅱで、出穂期は2日ほど遅く、成熟期はほぼ同じ早生である。
    2. 稈長はやや短く、倒伏に強い。
    3. 白ふで、穂長はやや短く、粒着はやや密である。
    4. 穂発芽性は「やや難」である。
    5. 収量性は「ダイチノミノリ」並で、「チクゴイズミ」よりやや低い。
    6. 製粉性はほぼ同等である。
    7. 粉の色は明度がやや高く、黄色みがやや強い。
    8. アミロース含量は低アミロース品種「チクゴイズミ」よりやや高い「やや低」で、RVAの最高粘度、ブレークダウンはやや大きい。
    9. 多加水めんにおける製めん適性は、めんの色、硬さ、粘弾性等に優り、総合評価が高い。(表2
[成果の活用面・留意点]
  1. 香川県内の麦作適地及び準適地水田への普及を図る。
  2. 収量性向上のための栽培条件等、栽培法について現在検討中である。。

 [その他]
研究課題名:県産米麦優良品種育成
予算区分:県単
研究期間:平成12年度(平成3年~12年)
研究担当者名:多田伸司、本田雄一、三木哲弘、太田尊士
発表論文等:香川県で奨励品種に採用予定

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