ユスラウメ台木を用いたモモ栽培における中間台木の利用
[要約]
ユスラウメ台木
による「川中島白桃」の栽培において「千曲白鴎」を
中間台木
として用いると、
乾物生産量
が向上し、
チッソ吸収量
も多くなり初期成育がすぐれる。なお、中間台木の長さは40㎝程度必要である。
愛媛県立果樹試験場 栽培育種室 [連絡先]089-977-2100 [部会名]果樹 [専門]栽培 [対象]果樹類 [分類]普及
[背景・ねらい]
ユスラウメ台木を用いたモモ栽培では樹勢が衰弱しやすい。樹勢衰弱は台木と穂品種の親和性によるところも大きく、「川中島白桃」は衰弱しやすい品種の一つである。そこで、ユスラウメと「川中島白桃」の間に「千曲白鳳」を中間台木として挿入し、乾物生産量を比較すると共に、生育初期の樹勢に関わると考えられる開花前炭水化物量や元肥として施用した15Nの吸収、移行を調査する。
[成果の内容・特徴]
「千曲白鳳」を中間台とすると、「川中島白桃」3年性の乾物生産量は地上部、地下部ともに普通台ユスラウメ台の中間である(
図1
)。特に細根の発生がユスラウメ台より多い。
総炭水化物量は地上部でほとんど差はないが、地下部では普通台が明らかに多い。中間台は普通台とユスラウメ台の中間である(
図2
)。
中間台木の長さの比較では、7年生樹において20㎝よりも40㎝の方が乾物生産量が優れる(
図3
)。
標識Nの冬から収穫時までの総吸収量(4年生)は中間台の方がユスラウメ台より多く、普通台と同程度である。(
図4
)
[成果の活用面・留意点]
ユスラウメ台木における樹の衰弱に対しては、中間台木等による物質流動性の改善のみでなく、着果ストレス、水分ストレス等の改善も併せて取り組む必要がある。
[その他]
研究課題名:
ユスラウメ台を用いたモモの安定栽培技術確立試験
予算区分:県単
研究期間:
平成12年度(平成6~11年度)
研究担当者:
矢野 隆、新開志帆、森口一志、清水康雄、越智政勝
発表論文等:
ユスラウメ台モモ‘川中島白桃’の乾物生産及び炭水化物含量に及ぼす中間台の影響、園学雑、68(別2)239、1999
ユスラウメ台モモ‘川中島白桃’の15N吸収、移行に及ぼす中間台の影響、園学雑、69(別1)200、2000
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