カーネーションのつぼみ短期強制開花における花弁の発色促進

[要約]
カーネーションつぼみ状態で採取し 、できるだけ早く開花させるために  高温強制開花処理すると花弁に色あせが生じるが、スクロース濃度を7%以上にすることにより、アントシアニン色素の生成が促進され、花弁の発色が促進される。
愛媛県農業試験場 経営流通室
[連絡先]089-993-2020
[部会名]野菜・花き・茶(花き)
[専門]生理
[対象]花き類
[分類]指導

[背景・ねらい]

カーネーションは母の日前に高価格が期待できるが、栽培技術による開花の調節には限界があり、母の日用出荷に生育が間に合わない花は多く、その場合、ほとんどが廃棄処分となってしまう。それらを母の日用出荷に間に合わせるための開花促進法として、つぼみ強制開花法があるが、より早く開花させるために高温で処理すると、花弁が色あせてしまう。そこで、品種‘ノラ’を対象に、高温処理でも花弁の色あせがおきないつぼみ強制開花処理条件を検討する。

[成果の内容・特徴]
  1. 処理温度25℃、スクロース濃度3%で処理すると全く開花しない場合があるが、処理温度を30℃にすることにより、開花率が向上する(表1)。
  2. スクロース濃度を変えても、開花所要日数は変化しないが、処理温度を高くすると、開花所要日数が2日程度短くなる(表1)。
  3. 処理温度を高くすると花弁色調が薄くなるが、スクロース濃度を高くすると花弁色調が濃くなる(表2)。
  4. スクロース濃度を高くすることにより、花弁中にPelargonidin 3-glucosideおよびPelargonidin 3-(6-malylglucoside)が増加する(図1)。
  5. 品種‘ノラ’において、処理温度30℃で、スクロース濃度を7%以上にすると、より早く開花させることができ、花弁の色あせも防止できる。
     
[成果の活用面・留意点]
  1. 品種‘ノラ’について適用できる。
  2. 新たな品種に適用する場合は、あらかじめ処理温度やスクロース濃度と開花所要日数や切り花品質との関係について検討する必要がある。

 [その他]
 
研究課題名:カーネーションのつぼみの強制開花
予算区分:県単
研究期間:平成12年度(平成7年~12年度)
研究担当者:水口 聡、渡部 久、川崎哲郎
発表論文等:なし
 
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