品種詳細

水稲「姫ごのみ」は温暖地西部において中晩生熟期の低アミロース極良食味系統である。移植、直播栽培ともに「ヒノヒカリ」、「柔小町」より玄米品質が優る。

主要特性

水稲「姫ごのみ」は極良食味低アミロース米の「ミルキークイーン」を母とし、縞葉枯病抵抗性、良質良食味の「中国169号」を父として行った組合せから固定選抜した。

• 育成地における普通期栽培での出穂期は低アミロース米の「柔小町」より6日早く、「ヒノヒカリ」と同等の"中生の晩"に属する粳種である。
• 稈長は「ヒノヒカリ」と同等で、穂長は2cm程度長く、草型は"中間型"である。
• 穂発芽性は"やや難"である。耐倒伏性は「ヒノヒカリ」と同等の"やや強"である。
• いもち病真性抵抗性遺伝子は"Pia"を持つと推定される。葉いもち圃場抵抗性、穂いもち圃場抵抗性ともに"中"である。縞葉枯病には抵抗性で、白葉枯病抵抗性は"中"である。
• 収量は移植栽培において「ヒノヒカリ」、「柔小町」よりやや多収である。湛水直播栽培においては、「ヒノヒカリ」よりやや多収である。
• 玄米の外観品質は移植栽培において「ヒノヒカリ」、「柔小町」より優る。湛水直播栽培においては「ヒノヒカリ」より優る。
• アミロース含有率は8.4%程度でよく粘り、食味は「ヒノヒカリ」並の"上中"である。「コシヒカリ」に混米したおにぎりの食味は向上する。

栽培適地

関東以西の温暖地の平坦部、準平坦部に適する。