品種詳細
おぼろづき
「おぼろづき」は寒地で"中生の早"熟期の良食味・低アミロース米系統である。既存の低アミロース米品種と比較してアミロース含量がやや高くかつ年次変動が小さい。炊飯米の特性は、粘り、柔らかさが既存の低アミロース米品種と一般品種の中間的な特徴を有し、米粒の白濁やもち臭が少ない。
主要特性
- 出穂期は、育成地では「あやひめ」、「ほしのゆめ」並の中生の早である。
- 稈長は「あやひめ」よりやや短く、穂数は「あやひめ」より多く、一穂籾数のやや少ない穂数型である。
- 穂ばらみ期耐冷性は「あやひめ」よりやや強い"強"である。いもち病真性抵抗性遺伝子型はPii、Pikであり、葉いもち抵抗性は"やや弱"、穂いもち抵抗性は"中"である。
- 収量性は、「あやひめ」、「ほしのゆめ」よりやや低い。
- 玄米の外観品質は、「あやひめ」並の中上であり、検査等級は優り良質である。
- 千粒重は「あやひめ」よりやや重いが、粒厚はやや薄く、ほしのゆめよりやや厚い程度である。
- 単品の炊飯米の食味は、「ほしのゆめ」に対して白さが同等でつやが優り、総合値も優る。粘りや柔らかさは「ほしのゆめ」と「あやひめ」の中間程度である。
- アミロース含量は「あやひめ」よりも高く、年次による含量の変動が比較的少ない。
- 米粒は白濁しにくく、もち臭が「あやひめ」、「ミルキークイーン」より少ない。
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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15919 (2003年8月11日) |
2004年2月 3日 | 14033 (2006年3月20日) |
25年 (満了日:2031年3月20日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
空育150号 (あきほ) / 95晩37 (北海287号) | 北海292号 |
育成の経過
水稲「おぼろづき」は、「空育150号(後のあきほ)」/「95晩37(後の北海287号)」から育成された良質の低アミロース系統である。なお「北海287号」は「きらら397」の低アミロース培養変異体に由来する系統である。