品種詳細
せときらら
「せときらら」は日本めん用小麦「ふくほのか」に製パン性に関わる遺伝子を導入したパン用小麦で温暖地の栽培に適する。製パン性に優れるが、多収のためタンパク質含有率を高める栽培が必要となる。
主要特性
- 「せときらら」は、多収の日本めん用小麦「ふくほのか」にDNAマーカー選抜と戻し交配によって、グルテンの強さに関わるGlu-D1d、グルテンの伸展性に関わるGlu-B3hおよび硬質性に関わるPinb-D1cの3遺伝子を導入して、選抜・育成したパン用小麦品種である。
- 出穂期は「ニシノカオリ」より2日早く、成熟期は同程度の早生種である。
- 穂数は「ニシノカオリ」と同程度で、穂長は長く、多収である。
- 穂発芽性や赤さび病抵抗性は「ニシノカオリ」と同程度である。赤かび病抵抗性は同程度だが、山口県の発病程度ではやや強い。うどんこ病には弱い。
- 千粒重は「ニシノカオリ」と同程度、容積重はやや高く、外観品質は優れる。
- 製粉歩留とミリングスコアは「ニシノカオリ」より高く製粉性に優れる。
- 蛋白質含有率やファリノグラムの吸水率は「ニシノカオリ」より低いが、小麦粉生地の強さの指標のバロリメーターバリュウは同程度である。
- 中種法による製パン試験では、パン比容積やパン評価点が高く、製パン性は「ミナミノカオリ」よりも優れる。山口県産では「ニシノカオリ」よりも優れる。
- アミロース含有率はやや低く、アミログラムの最高粘度が高く、ブレークダウンが大きいやや低アミロース小麦である。
栽培適地
温暖地・暖地の平坦部
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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27569 (2012年11月 8日) |
2013年2月25日 | 23408 (2014年5月 2日) |
25年 (満了日:2039年5月 2日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
中国151号*9/AC Domain//中国151号*9/AC Domain/3/中国151号*9/AC Domain//中国151号*9/北見春63号 | 中国161号 |