研究活動報告

令和3年度(第17回)若手農林水産研究者表彰受賞報告

情報公開日:2021年12月 8日 (水曜日)

令和3年11月25日(木曜日)に令和3年度(第17回)若手農林水産研究者表彰の表彰式が行われ、農研機構からは九州沖縄農業研究センターの日髙功太、野菜花き研究部門の宮武宏治、農業機械研究部門 兼 農業ロボティクス研究センターの山田祐一の3名が受賞しました。

受賞業績及び所属の概要は以下の通りです。


左から日髙功太主任研究員、宮武宏治主任研究員、山田祐一主任研究員

農研機構九州沖縄農業研究センター

暖地畑作物野菜研究領域 施設野菜グループ
日高 功太 主任研究員

「光合成の動態解明に基づくイチゴの精密環境調節技術の開発」

イチゴ生産における増収を目指し、果実への光合成産物の転流動態の可視化に成功、これらの知見に基づく複合環境調節による光合成促進と多植栽培を組合せ、慣行比 2.5 倍の超多収生産技術を確立しました。
さらに、増収に加えて省エネも可能な局所 CO2 施用技術の開発を進め、今後求められる持続的イチゴ生産体系構築の端緒を開きました。

農研機構野菜花き研究部門

野菜花き品種育成研究領域 施設野菜花き育種グループ
宮武 宏治 主任研究員

「ナスのゲノム基盤情報の整備と有用な遺伝資源の育種への利用」

ナスのゲノム情報基盤の整備に取り組み、単為結果性、とげなし性、半枯病抵抗性の選抜マーカーを開発し、青枯病抵抗性を含む4形質を付与した画期的な品種候補系統を育成するに至りました。また、遺伝資源の有効利用につながる世界的コアコレクションを整備し公開しました。
今後、このコアコレクションをマーカー情報とセットで活用することで、有用な育種素材の効率的な検索が可能となり、病害抵抗性や高機能性等の難育種形質の改良に繋がると期待されます。

農研機構農業機械研究部門 兼 農業ロボティクス研究センター

知能化農機研究領域 国際標準・土地利用型作業グループ
山田 祐一 主任研究員

「自動運転田植機と植付機構の電動化に関する研究」

熟練オペレータと補助者の2名以上が必要だった田植え作業において、非熟練者でも1名作業が可能な自動運転田植機を開発し、高速・高精度な直進・旋回性の確立とともに大幅な労働時間の削減効果を得ました。加えて、機械的に車輪と連動していた田植機の植付機構の電動化に取り組み、衛星測位システム連動による正条植制御など有機農業拡大に貢献する技術を開発しました。
これらは、田植え作業のスマート化及びみどりの食料システム戦略の実現に貢献することが期待されます。