賞の名称
第6回 食の新潟国際賞・21世紀希望賞
授賞者
受賞対象
グルテンや増粘剤を原料に使用しない米粉パンの開発
受賞者
食品研究部門 食品加工流通研究領域 食品素材開発ユニット
ユニット長矢野 裕之
受賞日
2020年11月24日
賞の概要
一般的なパンは小麦粉を主原料に製造されます。米粉を主原料にパンを製造する際には、グルテンやグルテンの代わりになる増粘剤が配合される場合がほとんどでした。本研究では、添加物やグルテンを使用せず、米粉・水・イースト・砂糖・食塩・油脂(バターや菜種油)だけで簡便にパンを製造する技術を開発し、特許を取得しました。では、増粘剤やグルテンを原料に含まないパンがどうして膨らむのか?広島大学・ヴィレヌーヴ教授と共同で、このパンの発酵生地は、澱粉粒が発酵ガスを包み込んでシャボン玉のように膨らむ「微粒子型フォーム」であることを証明し、この新規メカニズムを共同で国際誌に発表しました。さらに民間企業との共同研究や、特許の許諾を通じて、本技術はホームベーカリーやパン製品として実用化されました。これからも成果の普及に努める所存です。