11月28日 (火曜日) に奥州市の「株式会社 小山製麺」に総勢11名で訪問しました。小山製麺では、安全な食品製造を目指して乾麺HACCPを導入しています。また、アレルギーなど消費者からの様々な要望に対応するため、卵は使わず、うどん (小麦) とソバの製麺装置や乾燥設備が完全に分けられています。原料は風味が強く、ソフトな弾力を持つ麺づくりに適した高品質な粉を厳選。乾燥時間に24時間以上かけるなど、「こだわりの麺づくり」を行っています。
他社と差別化するため、「ネバリゴシ」、「ゆきちから」、「銀河のちから」などの岩手県産小麦を使っています (いずれも東北農研育成品種) 。小麦を外国産から県産に変更すると消費者からの支持は得やすくなるものの、食べやすいのは外国産という意見もあるとのことでした。確かに県産小麦は少し青臭さがあり、こねていてもニオイで分かるほどとのことです。なお、小麦は2~3種類をブレンドし、商品の種類ごとにブレンドを変えています。自然に近い環境で麺づくりを行っているため、同じブレンドでも季節によって麺のでき方が変わり、その都度、ブレンドを調整しているそうです。工場長の宍戸千秋さんに育成を希望する小麦の特性を伺ったところ、すごく硬い、もしくはすごく柔らかいなど、ブレンドの調整に使いやすい、小麦そのものが添加物代わりになるような「極端な性質を持つもの」とのことでした。
小山製麺の商品は乾麺が主体なので、これまではもちもち感にあまりこだわりがなかったそうです。しかし現在、麺は少し柔らかいものが好まれることから、今後のターゲットとしては、太くて、もちもち感のある麺を考えているとのことです。東北農研育成のもち小麦「もち姫」を紹介したところ、「是非、試作として使ってみたい」との嬉しいお返事をいただきました。今後、もち姫ブレンドの麺が登場する日が訪れるかもしれません。
事務室での意見交換
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製麺工程・機械の見学
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製粉 (原料) の見学
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乾燥室の見学
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