田104642334,2001,6486,2198,4121,4713,0172,7887,6851,9753,400〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜収入関係 変動費■ スマート農業への適用注:設定例は、表1と同様に「作物」が「主食用米/慣行/移植/スマート」の場合です。経営指標の設定項目〜収入関係と変動費設定項目作物作付地目作付面積(ha)単位収量(kg/10a)販売単価(円/kg)その他収入(円/10a)種苗費(円/10a)肥料費(円/10a)農業薬剤費(円/10a)光熱動力費(円/10a)諸材料費(円/10a)土地改良および水利費(円/10a)賃借料および料金(円/10a)公課諸負担(円/10a)販売費(円/10a)経営指標の設定項目〜作業時間作業項目代かき/整地は種/移植畦畔管理水管理防除収穫乾燥調製その他作業時間(時間/10a)育苗耕起0.8440.4000.4930.0961.0760.2280.3890.6300.3920.2161.1481.1840.401基肥追肥除草設定例主食用米/慣行/移植/スマート設 定 例作業期間開始旬〜終了旬4月下旬4月上旬4月下旬3月下旬5月上旬5月上旬5月上旬5月上旬5月上旬5月上旬7月中旬7月上旬6月上旬5月中旬8月下旬5月上旬8月下旬5月上旬8月中旬7月下旬9月上旬9月上旬9月上旬9月上旬12月上旬1月上旬NARO Technical Report /No.16/202444表1表2スマート農業の導入を支援する「農業経営計画策定支援システム」の開発も所有面積が小さい場合には、その不足分を自動的に借地面積として設定するという処理を行っています。また、労働力については、常時従事者数と1人当たり年間給与、さらに、臨時雇用の時給を設定します。臨時雇用者の人数は、計画した面積を耕作する際に常時従事者だけでは労働時間が不足する場合、自動的に必要となる臨時雇用時間を計算します。 「経営指標」は、主に当該農産物の収入、変動費、作業時間を10a当たりで整理したものです(表1、表2)。収入の構成要素は単位面積当たり収量と販売単価になります。また、飼料用米などのように作付けに対して交付金が交付される場合は、それも収入に加えます。変動費は、種苗費、肥料費、農業薬剤費など、その作物の作付面積に比例して投入額が変化する費用です。一方、施設や機械の減価償却費等は、作物の作付面積が増減してもその金額が変わらない費用であり、固定費と呼ばれます。 このように「経営条件」、「経営指標」を設定し、「試算実行」という処理を行うことで、設定した条件のもとで経営全体の収入、費用、経常利益、キャッシュフローと、旬別労働時間の積み上げ棒グラフが表示されます。なお、経常利益は法人に内部蓄積されるとともに、それに現金として出ていかない減価償却費を加えたキャッシュフローが、現預金として蓄積されます。このキャッシュフローは借入金返済の原資になるとともに、その残額は次期の投資や資金繰りなどのための純資産として運用できます。したがって、スマート農機の購入など大型の投資を伴う農業経営計画の作成においては、経常利益や旬別労働時間のグラフによる労働ピークなどの状況を確認するとともに、キャッシュフローの動向も勘案し、最終的な実施計画を策定していくことが求められます。 「農業経営計画策定支援システム」の重要な機能は、2019年度から2020年度にかけてスマート農業実証プロジェクトに参画した実証経営体のうち36の水田経営から提供いただいた延べ523の技術区分データを利用して作成した「経営指標」が利用できることです。なお、技術区分データとは、実証経営体で実証した作目、品種、生産方法や利用した技術の組み合わせを技術区分として整理し、それに応じた生産量、販売単価、生産資材の費用、作業時間などを整理したデータです。 これらのデータから作成される「経営指標」は表3に示した通り、指標の前提となる条件として適応地域、想定経営面積、ほ場の区画条件、作物名、農産物の販売方法、利用機械、利用する作業技術を設定しています。
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