時期・栽培法の異なる3区における蒸留水、GLA処理による日持ち日数GLA:1%グルコース+ケーソンCG 0.5mL・L-1+硫酸アルミニウム50mg・L-1 図5ダリア各世代における日持ち日数の分布(左)と一次選抜系統における「ミッチャン」の後代の割合(右)抗菌剤(ケーソンCG 0.5mL・L-1)液に、茎長40cm、最上位葉以外を除去した切り花を挿し、23℃、70%RH、12h日長条件で日持ち日数を評価した。( )内の数値は、日持ち日数8.0日以上の頻度。赤の縦棒は平均値を示す。図4051015202530351234567891011121305101520253035123456789101112130510152025303512345678910111213日持ち日数日持ち日数日持ち日数32.867.289.011.0100頻度頻度頻度GLA蒸留水5.1日以上64系統を一次選抜日持ち日数6.1日以上(2017年)6.2日以上(2018年)58系統を一次選抜日持ち日数73系統を一次選抜日持ち日数6.0日以上第1世代n=314mean=4.4S.D=1.15(1.0%)2015年 冬春期加温電照温室 鉢栽培(n=5) 夏秋期 露地栽培(n=10) 夏秋期 ハウス鉢栽培(n=5)第2世代n=308mean=5.2S.D=1.45(4.2%)2016年第3世代n=155mean=6.1S.D=1.78(19.4%)2017年 -2018年051015051015日持ち日数051015エターニティトーチエターニティロマンスエターニティルージュかまくら一次選抜系統中の「ミッチャン」の後代の割合(%)一次選抜基準「ミッチャン」以外の後代「ミッチャン」の後代平均値平均値平均値(%)(%)(%)(日)(日)(日)(日)(日)(日)センター、宮崎県総合農業試験場の5場所で系統適応性検定試験※4を行いました。 全国5カ所で様々な時期に育てても良日持ち性を示し、その他の形質についても対照品種と同等以上の特性を示した3系統を品種化することが2020年2月に決定し、同年4月に品種登録出願を行いました。品種名は、英語で「永遠」を意味する「エターニティ(eternity)」を冠したエターニティシリーズとして、「エターニティトーチ」、「エターニティロマンス」、「エターニティルージュ」と名付けました(図1)。 3品種の切り花の日持ち性は、農研機構(茨城県)で栽培時期、栽培法の異なる3区(冬春期加温電照温室鉢栽培・夏秋期露地栽培・夏秋期ハウス鉢栽培)で栽培した切り花をそれぞれ供試して、恒温室(気温23℃、アの良日持ち性の発現に関与する遺伝子が存在し、その良日持ち性は後代に遺伝することが示されました5)。■ 良日持ち性ダリア新品種 エターニティシリーズの開発 一次選抜した第1世代、第2世代選抜系統を、様々な時期に異なる栽培法で育て日持ち性を再評価して二次選抜し、最終選抜では、日持ち性の他に、露心※3しにくい、花型が整っている、鮮明な花色、収量性など、その他の形質についても評価しました。5系統を最終選抜し、2019年度に、農研機構(茨城県)、秋田県農業試験場、奈良県農業研究開発センター、高知県農業技術12NARO Technical Report /No.7/2020良日持ち性ダリア新品種の育成
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