平成18年度農政課題解決研修(革新的農業技術習得支援研修)の実施概要

(実施概要紹介)
  課題 実施期間 実施機関 研修の概要
1 大豆の低コスト・高品質・安定生産体系を支える最新技術 7月3日-5日 独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)
中央農業総合研究センター

水田における大豆の栽培技術開発の現状について研修を行う。特に、品種の選定から、播種作業、栽培管理(雑草、病害、虫害対策)、収穫調製作業ま での栽培体系全般について、低コスト、高品質、安定生産を支える最新開発技術に関する現地見学や意見交換会を含めた研修を行う。

( 研修テキスト[PDF:3.1MB])

2 水稲の高品質生産、飼料稲生産を支える最新技術 7月25日-28日 中央農業総合研究センター

登熟時の高温障害、斑点米カメムシによる品質低下等の問題への対応、飼料イネの新品種育成及び栽培・収穫調製技術開発、イネ遺伝子組換え技術に関する開発等、水稲作に関わる諸問題と開発技術の現状等の最新情報等について現地見学や意見交換会を含めた研修を行う。

( 研修テキスト[PDF:5.0MB])

3 麦類の新品種の特性・普及動向と最新の高品質化栽培技術 11月7日-9日 作物研究所

小麦、大麦生産・需要の最近の動向、新品種及び品質を巡る最新の情報を紹介し、より高品質な麦生産に資するための品質評価試験(小麦;粒調査、製粉試験、アミロ値測定、パン・麺評価、大麦;粒調査、精麦試験、麦茶評価)の実習を行う。

( 研修テキスト[PDF:763KB])

4 ナシ・クリ・核果類における最新の研究と品種の紹介 9月21日-22日 果樹研究所 早期選抜を目的としたモモとナシの連鎖地図の作成、DNAマーカーによる品種識別、ナシの自家不和合性遺伝子の解析によるナシ属の遺伝的多様性の解析、ブドウの形質転換技術およびナシ・クリ・核果類の品種と品種育成のための遺伝解析等について紹介する。 ( 研修テキスト[PDF:3.2MB])
5 生産者育種のための最新の花き育種手法 11月1日-2日 花き研究所

花きを育成している現場の育成者の研究や育種技術などについての最新の手法を紹介するとともに、現在、実際に育種を行っている農家等の育種現場の見学と新しい育成品種の販売や活用法の紹介をする。

( 研修テキスト[PDF:5.1MB] )

6 茶の品種識別と茶の化学成分の分析法 7月26日-28日 野菜茶業研究所

嗜好の多様化に伴い、近年‘やぶきた’以外への品種への需要・関心が高まっている。このため茶品種についての最近の情報を提供するとともに、その 識別技術を習得する。また、最近問題になっている施肥削減、品質評価、安全性、製茶技術に関する種々の分析法について講義及び実習を行い、今後の茶業指導 に役立つ内容を提供する。

( 研修テキスト[PDF:2.5MB] )

7 大型施設における施設野菜生産の最新技術 10月4日-5日 野菜茶業研究所

わが国の野菜の施設設置面積は、販売価格の低迷による収益性の低下や担い手の高齢化等により停滞傾向にある。そこで、施設野菜生産における収益性 を向上させるための対策・技術、特に大型施設を利用した生産技術について講義および生産現場見学によって、技術開発および生産現場技術の動向を理解する。

( 研修テキスト[PDF:10.2KB])

8 細断型ロールベーラを基軸とするトウモロコシ生産性向上 9月5日-7日 畜産草地研究所

新技術として「細断型ロールベーラ」の利用・普及上の課題を中心に、不耕起等の省力栽培、堆肥等による肥培管理、新開発の細断型ロールベーラの効 率的利用技術、TMR調製と給与、新品種の利用、トウモロコシ生産性向上による飼料自給率向上のための総合技術体系等について講義と実習を行う。

( 研修テキスト[PDF:6.3MB] )

9 飼料給与設計技術とTMR利用技術の高度化 9月6日-8日 畜産草地研究所

自給飼料活用型TMR利用技術の高度化と普及に向けて、乳牛の飼料設計の基礎である養分要求量と栄養価値及び飼料価値評価に関する新しい考え方、 活用が期待される新たな飼料資源、各種飼料設計ソフトの特徴、TMR調製技術及び施設等について講義・実習及び現地視察を行う。

( 研修テキスト[PDF:2.1MB] )

10 稲発酵粗飼料の収穫調製・給与技術の高度化 10月11日-13日 畜産草地研究所

技術開発が進んでいる稲発酵粗飼料の収穫調製技術や乳牛・肉用牛への給与技術の生産現場への迅速な普及・定着に資するため、水田の利用により生産される稲発酵粗飼料の高品質収穫調製技術、及び乳牛・肉用牛への高度な給与技術等について講義と現地視察を行う。

(研修テキスト[PDF:6.5MB] )

11 施設園芸における環境制御の先端技術 8月29日-9月1日 農村工学研究所

我が国農業生産の多くの部分を占める施設園芸の発展は、環境制御等の工業技術が大きく貢献している。収益性が高く、人や環境にも優しい先端的施設生産の工学的基礎と応用について世界的動向を含め最新情報を提供する。

( 研修テキスト[PDF:16.9MB])

12 農産物の高付加価値化のための品質・加工・流通技術 9月20日-21日 食品総合研究所

農産物情報開示システムである「SEICA」の特徴と民間アプリケーションとの複合利用方法、近赤外分光法の原理・有用性・農業への応用、及び、農産物や食品の機能性の科学的根拠についての講義、十割そば・小麦全粒粉パン等の製造実習を行う。

( 研修テキスト[PDF:6.2MB])

13 消費者ニーズに対応した生産・経営支援技術 7月26日-7月28日 北海道農業研究センター

マーケティングリサーチに係わる各種の調査方法ならびにデータ解析手法を習得するとともに、生産物の安全性に係わる生産支援技術や品質評価技術お よび機能性・ファッション性を重視した新規食品開発事例に関する研修を行い、現場ニーズに対応可能な技術および知識を習得する。

( 研修テキスト[PDF:11.8MB] )

14 SU抵抗性水田雑草防除のための総合的雑草管理技術 8月10日-11日 東北農業研究センター

寒地、寒冷地を中心に多発するSU抵抗性雑草(SUR)の対策技術および優占化予防技術の習得を目的に、SURが多発するに至った東北地域の雑草 問題の特徴、SURの早期対策に必要な雑草の同定法と抵抗性検定法、SUR対策剤などSUR対策の現状、さらにSURの優占化防止対策として有望な耕種的 抑草法について研修を行う。

( 研修テキスト[PDF:2.8MB])

15 イノシシの被害対策について 6月28日-30日 近畿中国四国農業研究センター

イノシシ被害への早急な対応が求められていることから、イノシシの生態および習性、運動能力及び感覚能力、捕獲器具及び方法、被害防止や肉の利 用・加工の事例、捕獲器具等に関する講義を実施するとともに、柵の設置実習、現地視察(防除対策、捕獲場所、解体場、レストラン)を行う。

( 研修テキスト[PDF:1.2MB] )

16 果樹の樹体内水分生理特性に基づくマルチ点滴灌水施肥装置利用技術 7月27日-28日 近畿中国四国農業研究センター

近畿中国四国地域を中心に普及面積が拡大している省力・高品質ミカンの栽培法「周年マルチ点滴灌水同時施肥法(マルドリ方式)」及び「マルドリ方式設計支援システム」に関し、落葉果樹への導入・普及方法も含めた最新の技術や情報についての研修を行う。

( 研修テキスト[PDF: 3.0MB])

17 亜熱帯地域でのイチゴの安定生産技術 5月24日 九州沖縄農業研究センター

亜熱帯地域に適したイチゴの育苗技術、本圃における栽培管理技術、亜熱帯地方でのイチゴの病害虫防除技術、イチゴ栽培導入にあたっての経営的評価について、講義及び実習により研修する。

( 研修テキスト[PDF:4.2MB])

18 イチゴを中心とした天敵利用等によるIPM技術の現状と課題 8月3日-4日 九州沖縄農業研究センター

施設野菜の病害虫防除に関してはIPM技術が確立されているが、これらを現地へ普及するためには、まだ問題点も多い。そこで本研修では、イチゴを 中心として「IPM体系の内容と重要ポイント」「普及にあたっての問題点とノウハウ」等の研修を行い、IPM技術の普及拡大に資する。

( 研修テキスト[PDF:7.9MB])

19 亜熱帯地域での安定的な施設野菜栽培のための環境制御技術 10月17日 九州沖縄農業研究センター

高温条件下での野菜の生理反応、台風被害を回避するための耐候性施設の構造とその利用技術、昇温抑制のための資材利用技術等に関する講義や施設内での環境計測・制御技術に関する実習を行い、亜熱帯地方での安定的な施設野菜栽培のための環境制御を習得する。

( 研究テキスト[PDF:4.4MB])

20 畜舎及び堆肥化施設から発生する悪臭の軽減対策 11月14日-16日 九州沖縄農業研究センター

畜産に関連した悪臭等の環境問題や、問題解決のための設備投資については種々の問題を抱えている。九州沖縄農研や九州各県の畜産試験場では、これ らの問題を解決するため多岐にわたる研究開発を行っており、開発技術を普及指導員に習得させ、現場へ適応させるまでの研修を実施する。

( 研修テキスト[PDF:13.2MB])

21 農業機械開発・実用化機種の特徴と活用上の留意点 11月15日-17日 生物系特定産業技術研究支援センター

ドリフト低減型ノズル等、生研センターがメーカーと共同で開発・実用化した農業機械の種類と特徴及び現場での活用事例、利用方法を紹介するととも に、開発・改良の提案や現場適応のための改善事例、現場での利用上の課題等に関する受講者からの発表を踏まえ、今後の開発課題や現場での作業改善の可能性 等について研究者と意見交換を行う。

( 研修テキスト[PDF:3.2MB])

プロジェクト研修

 

(実施概要紹介)
  課題 実施期間 実施機関 研修の概要
1 大豆耕うん同時畦立て播種技術の実際とその効果 6月-11月
4回
中央農業総合研究センター
耕うん同時畝立て播種技術の特徴とその効果について、多数の現地試験の実例に基づく解説、周辺の実施圃場の見学、土壌条件に応じた播種機の設定法 の実習、大豆以外の作物への適用例の紹介等を行うとともに、耕うん同時畝立て播種作業機を導入する場合の作業機の設定方法や調査方法について説明する。
2 家畜ふん堆肥の迅速な肥効評価法 6月-12月
3回
中央農業総合研究センター
簡易分析器などを用いた肥効成分の迅速な評価法を習得し、担当管内の堆肥の肥効成分実態を把握するとともに、その結果を自治体が保有する堆肥流通支援システムに反映し、肥効成分量が表示され耕種農家が使い易い堆肥の生産・適正利用の促進に役立てる。
3 現地事例に基づく、生産から販売、消費に至る一連の農産物流通マーケティング手法 6月-12月
3回
中央農業総合研究センター
農産物の直売所に必要なマーケティング手法の基本的な知識を取得するとともに、実際に売上げが伸び悩んでいる直売所を対象にマーケティング手法を用いて調査・分析することにより、直売所の販売改善方法の提案を行う。
4 品目横断的政策への対応としての集落営農体制づくり 7月
2回
中央農業総合研究センター
品目横断的施策において担い手の一形態としての集落営農の体制作りが急務となっていることから、集落営農の特徴及び品目横断的施策の下で求められる集落営農の課題についての基本的知識の習得と併せて、具体的な現地を想定した課題解決の方向を見いだすことを目的とする。
5 果樹栽培における鳥害対策 8月-2月
4回
中央農業総合研究センター
作物の中でも特に単価が高く被害金額が大きい果樹の鳥害対策について、被害実態把握のための調査方法及び効果的な対策技術の研修、被害発生の予察に向けた研究開発の取り組みなどについて研修を行う。
6 リンゴの単植化に向けた授粉専用品種の利用技術 6月-1月
6回
果樹研究所
リンゴ園における農薬のドリフト問題を回避するため、経済効果の高い栽培品種の単植化に向けて、労力のかかる人工受粉に代わる授粉専用品種を利用した新しい結実安定技術を習得する。
7 花き、苗物、鉢物における徒長防止技術の確立 6月-11月
5回
花き研究所
花き、苗物、鉢物において徒長を防ぐために矮化剤が使用されているが、薬剤のみに頼らず、新しい資材やDIFを利用した徒長防止技術の確立手法について習得する。
8 施設切り花の高品質生産技術(カーネーション難防除病害虫防除技術) 6月-3月
5回
花き研究所
カーネーションの難防除土壌病害である萎凋病について、カーネーション系統の抵抗性程度を接種により判定し、現地での防除対策を推進する。また、現地で採集した病原菌のレース検定を実施する。
9 臭化メチル代替技術の課題と今後の対応 6月-12月
4回
野菜茶業研究所
ポスト臭化メチル時代の土壌病害対策として期待あるいは実施されている技術についての全般的な講義を行うとともに,代替技術としての注目度が高い熱水土壌消毒を実際の圃場において実施し,実施方法や効果の検証方法などの技術移転を行う。
10 茶で被害が発生しているクワシロカイガラムシの生態解明と防除法 6月-7月
2回
野菜茶業研究所
茶で被害が発生しているクワシロカイガラムシの発生生態、防除適期判定法、天敵類に関する講義を行う。また、現地等で発生調査、防除適期調査、天敵調査の実習を行うとともに、防除についての実習を行う。
11 水田転作地におけるロールベーラを用いた飼料イネの普及 6月-11月
3回
畜産草地研究所
水田転作地や遊休農地等を活用した飼料イネ栽培・利用の普及・拡大に資するため、ロールベーラを用いた飼料イネの収穫・調製、稲発酵粗飼料のサイレージ品質分析及び分析結果に基づく乳牛への給与技術等について、講義と現地実習を行う。
12 土壌燻蒸剤によらない省力的なセンチュウ防除 8月22日-24日 北海道農業研究センター
対抗植物等を有効利用したセンチュウ防除技術及びその効果判定手法の習得のため、種の同定と土壌中の密度推定法の実習、加害による作物の被害査定法の圃場実習、生態的特性と種・密度に応じた対抗植物・輪作作物の選定基準及び効果的な導入方法に関する講義を行う。
13 自給飼料を活用した酪農経営技術 8月21日-23日 北海道農業研究センター
アルファルファ、メドウフェスクなどの飼料作物や集約放牧技術の導入により自給飼料を高度に活用した酪農経営の展開を図ることを目的に、栽培・収穫調整・放牧草地管理技術やこれら自給飼料に依存した乳牛飼養管理技術とその経済性について講義および実習を行う。
14 耕作放棄地の放牧草地化技術とその利用・管理 6月-7月
4回
東北農業研究センター 耕作放棄地を放牧に活用するため、対象となる耕作放棄地の土地条件(面積、外周距離、形など)を把握するための小型GPSによる簡易測量法、電気牧柵の設置法、牧草導入による草地化技術および放牧家畜の電気牧柵への馴致法や放牧管理技術の研修を行う。
15 牛舎飼養と放牧飼養下におけるウシストレスの比較 9月4日-7日 東北農業研究センター 放牧牛と舎飼牛のストレスレベルの解析を目的として、牛のストレスに関する国内外の研究情報の紹介、現在開発が進められている各種ストレス評価法および当センターで開発中の血中に代わる尿中コルチゾールによるストレス評価法に関した講義および分析技術の研修を行う。
16 寒冷地のイチゴ促成・超促成作型における花成誘導技術 6月-10月
3回
東北農業研究センター 寒冷地のイチゴ一季成り性品種の夏秋どり等促成・超促成作型における花成誘導技術や寒冷地における促成イチゴの栽培管理についての理解と習得、ならびに花芽分化確認作業や短日処理法などの習得を目的とした研修を寒冷地域のイチゴ産地において行う。
17 ミカン等へのマルドリ方式導入のための技術指導 6月-10月
4回
近畿中国四国農業研究センター 周年マルチ点滴灌水同時施肥法(マルドリ方式)のミカン等の果樹園への導入を推進するため、低コストで生産者の取組が簡便な方法について、マルドリ方式設計支援システムを活用し、マルドリ方式の設置方法等現地での技術指導を実施する。
18 6月-10月
3回
生物系特定産業技術研究支援センター 農業現場における農作業事故発生等の危険箇所の特定と対処法、農業機械作業の安全確保に関する意識啓発手法等について技術指導を行うとともに、現地において受講者と技術的課題解決を進める。