【ポイント1】 打ち身は痛い |
《なぜ》
- 頭の上など視野の外にある物へふいにぶつかることがあります。
- 歳をとると、まぶたが垂れてきて、上方の視界が狭くなる傾向があり、危険度が増します。
《対策ポイント》
- 障害物等に目立つ印を取り付けます。
- 突起物にタオル等を巻き防護します。
図1 支柱の連結金具が突き出ているので、目立つように青色のテープを巻いています。
図2 ヒモをぶら下げているので、上方にコンベヤがあることに気付きます。
《追加のヒント》
ヘルメットや保護メガネで頭や目を保護します。
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【ポイント2】 暑さから身を守ろう |
《なぜ》
- 農林水産省の「農作業中の熱中症による死亡者数(平成22〜令和元年)」によると、10年間の死亡者数は251人にも上ります。
- 熱中症は、特に猛暑である7月と8月に集中しています。
《対策ポイント》
- こまめに水分・塩分を取りましょう。
→作業前から、スポーツドリンク、水と梅干、0.1〜0.2%の食塩水などを定期的に補給しましょう。
- 涼しい服装を心がけ、熱中症予防グッズを活用しましょう。
→吸湿性、速乾性、UVカット率等が高い衣服や帽子、保冷グッズ等を上手に活用しましょう。施設内では送風機やスポットクーラーも有用です。
- 気温に加え、湿度、輻射熱も熱中症の危険要因です。これらを含めた暑さ指数(WGBT)を確認し、基準値を超えないようにしましょう。
→服装によっては、補正値を加えるので、基準を超えやすくなります。また、作業強度や暑熱順化の状況により基準値が下がるため、基準を超えやすくなります。
- 睡眠と食事は充分に、お酒はほどほどにして、体調を整えましょう。
- 熱中症を疑う症状(暑い環境下での体調不良は全て)がみられたら、すぐに作業を中断し、涼しいところで体を冷やす等の応急処置を行いましょう。意識がない、水が飲めない、応急処置では症状が改善しない場合は、すぐに病院で手当てを受けましょう。
《追加のヒント》
- 単独作業を避け、お互いの様子を確認し合いましょう。
- 暑くなる前から、暑熱順化を意識した適度な運動や入浴、食事(カリウム、ビタミンB1、クエン酸を積極的に!)で体を整えましょう。
- 令和3年から運用が始まった「熱中症警戒アラート」を活用し、暑さに気づきましょう。
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【ポイント3】 温度差に注意 |
《なぜ》
- 毎年、農業者が作業中に心臓発作や脳卒中で亡くなるケースが報告されています。
- 一般的には、早朝や冬季に発作を起こすことが多いと言われています。
《対策ポイント》
- 室内から外に出る前に、必ず防寒着を着ておきます。
- 朝は早めに起きて、新聞を読むなどゆっくり体を起こしてから作業を開始します。
→朝方に寝ていた状態から急に体を動かしたり、暖かい所から寒い所へ移動したりすると、血圧が上昇して心臓や血管に負担が掛かり発作へ繋がります。
- ハウスの出入口を二重にして温度の緩衝帯とし、徐々に体をなじませてから出入りします。
→冬季の施設内外の温度差は、10〜30℃もあることがあります。特に暖かい所で作業した場合には、かいた汗によって余計体温が下がりやすくなっています。
- 万が一、発作が起きたときのためにも、作業はできるだけ複数人で行い、お互いに声を掛け合います。また、携帯電話を持ち歩きます。
《追加のヒント》
- お酒を飲んだ状態では、発作を起こす確率が高くなります。飲酒後の雪かき等は行わないようにしましょう。
- 塩分を控えめにした食事にしましょう。
→塩分摂取量が多いと高血圧になりやすく、危険が高まります。
- 近くにいる人が発作を起こした時は、直ちに119番通報し、落ち着いて電話口の指示に従いましょう。
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【ポイント4】 情報を共有しよう |
《なぜ》
- 事故のあった場所やその時の行動等を把握することで、危険回避ができます。
- 情報を共有することにより危険予知ができ、事故を減らすことができます。
《ヒヤリ、事故》
- ぬかるみに機械がはまった。
- 受託作業で行ったほ場で、測量杭があることを知らず、刈払機の刃を当ててしまいキックバックし足を切りそうになった。
《対策ポイント》
- 事故やヒヤリハットを共有し、互いの注意喚起、危険予知に役立てます。
- 危険な場所(路肩が崩れやすい場所、見通しの悪い場所、ぬかるみの発生しやすい場所等)の情報を共有します。
- 離れたほ場への移動が多い場合は、地域の危険マップ等を作成・参考にし、危険の周知と回避を図ります。
- 作業委託する場合は、測量杭の位置等、危険と思われるものの場所や、過去に起こった事故・ヒヤリハットも作業者へ提供します。あわせて、目印も立てておきます。
《追加のヒント》
- 季節や時間帯によって状況が変わることがあるため、この点も含めて危険を把握・共有します。
- 災害の碑や地域の伝承も過去の貴重な情報を伝えています。集中豪雨や地震等の天災に備え、意識するようにします。
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