担い手の減少・高齢化の進行等による労働力不足に対応しつつ、持続性確保と生産性向上を両立するためには、農業データをフル活用できる環境の整備、具体的には、農業者向けの営農管理情報システム(以下「FMIS」、Farm Management Information System)に様々なデータを集約・統合し、農業者がデータに基づく高度な経営判断・意思決定ができる環境を早期に整備する必要があります。
これを受け、農林水産省において、令和3年2月に「農業分野におけるオープンAPI整備に関するガイドライン」が定められました。オープンAPIとは「データ連携のための仕様を外部へ公開し、一定の条件の下、他のシステムと連携する仕組み」を指します。
ここで、営農データのうち「農作業状態の記録」は、データ利活用の基本となります。そこで農研機構は、様々な農業用デバイスのデータ交換時に用いる標準的なAPI仕様を作成するため、農機メーカー、ICTベンダー、業界団体等を構成員とした「農機API共通化コンソーシアム(令和3~5年度、以下、「コンソーシアム」という。)」において、API標準仕様書等の各種成果物を創出しました。
これら標準仕様書等の成果物は、将来にわたって持続的、安定的に運用されることが重要となります。そこで今般、関係者が自律的かつ継続的に仕様の維持管理に取り組めるよう、農業機械技術クラスターの標準化・共通化推進委員会に仕様の維持管理を行う場を設け、次の活動を行います。