| 文献資料:ハト類についての文献情報 | ||
| 担当:藤岡、最終更新:2001年12月10日 | ||
| ❖ 1 一般的特徴 | |
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(1)餌と採食行動 餌は主として植物質だが、さらに昆虫等の動物質もとっている(清棲1965、東京都農試1976、1977、北海道立中央農試1977、1978、山階鳥類研究所1979)。 キジバトの餌は主としてもっぱら穀類(麦類、稲等)・豆類(だいず、あずき等)を中心とする植物質である(那須・松田1976a,阿部1979a, b, 中尾1984a, c, 寺内ら1985、中村・松岡1991)。 農耕地に生息するドバトもキジバトとほぼ同様の食性である。1982年に茨城県水海道市と藤代町で駆除されたドバトのそのう内容物では、5月下旬から6月上旬にかけてはだいずが80%(重量)と大麦が20%で、6月下旬から7月上旬には大麦と小麦で90%近くをしめた(農業研究センター1986)。愛知県で7月から8月初めに駆除されたドバトのそのうと胃内容物では雑草の種子・塊茎から昆虫まであったが、穀物の比重が高く、特にだいず、小麦、あずきが多かった。神奈川県平塚市で調べられた例では、秋から春まではもっぱら水田の刈り後で採餌しており、6月〜8月には収穫後の畑を利用している(山階鳥類研究所1979、杉森1996)。 餌の嗜好性には個体差が著しい(清水ら1988、浦野1999)。キジバトは稲籾に比べて飼料用とうもろこしや青米を好み、だいずは避けた(浦野1999)。ドバトではだいずに比べて小麦、米、あさの実はかなり好まれた(清水ら1988)。 味覚について飲料水に混ぜて反応を調べたところ、塩酸、クエン酸、フェニルチオウレア、硫酸キニーネ、食塩などに強い忌避反応を示し、タンニン酸に対し弱い忌避性を示した。サッカリンやショ糖、グルタミン酸ソーダにはやや嗜好性を示した(清水ら1988)。 キジバトの摂食活動は、他の鳥と同様に早朝と夕刻に多いという報告(那須・松田1976、杉本1979)があるが、もっぱら農耕地で採食するため、人の活動パターンとの関係も深い(松岡1982、中尾1984a,c)。ドバトでも早朝と午後に増える二山型の所と午前中に最大となる一山型のところがある(山階鳥研1979)が、そもそも餌場への飛来時刻には季節変動がある(村上・藤巻1983、清水ら1988a,b, 1989a)。ドバトの方がキジバトより早朝の活動開始が若干遅い(清水1988a,b, 1989a)。 (2)繁殖 ハト類は1回に3卵しか産まないが、繁殖期は長い。キジバトの場合、北海道では4月から10月(村上・藤巻1983、中尾1984b)、岩手県では3月から10月(阿部1979a)ないしは4月から9月(由井ら1985)、茨城県つくば市では2月〜12月(松岡・中村、未発表)、長野県では3月〜11月(羽田・野沢1969)、京都では年中(Wada1991、1992)に繁殖する。ドバトの繁殖期もほぼ同様で、都市部では年中繁殖している(山階鳥類研究所1979、杉森1996)。 キジバトは樹上に枝を粗く組んだ皿状の巣を作る。よく茂った林だけでなく、灌木林や公園、庭木、街路樹などにも営巣し、地上に営巣したり(Kawaji1994)、駅舎などの建造物に営巣することもある。営巣場所の選択には巣場所の物理的な特徴よりも前に成功したかどうかが影響する(Wada1991)。ドバトは、キジバトとは異なり、ビルや橋といった建造物に営巣する。 キジバトは捕食者に対する有効な防衛手段を発達させておらず(Kameda 1994a)、実際にカラス等による捕食(Kameda1994b)のために繁殖成功率は他の鳥に比べて低い(村上・藤巻1983、中尾1984b,1984c, Wada 1991、Kameda 1994a)。 キジバトの抱卵期間は15〜16日(羽田・野沢1969, 村上・藤巻1983, 中尾1984b)、育雛期間は14〜19日である(村上・藤巻1983、中尾1984b)。巣の周辺しか防衛せず、餌は離れたところへ出かける(羽田・野沢1969)ため、繁殖期でも餌場では群れになることも多い(松岡・中村1981)。ドバトも同様である。 |
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| ❖ 2 被害の特徴 | |
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(1)被害を生じやすい環境 ハト類による被害のうち8割がキジバトで、残りがドバトによる(由井1988)。水稲乾田直播での被害を除けば、ハト害が大きな問題になるのは豆類、特にだいずである。 だいずのハト害が多いのは山間地、山林や住宅地付近、水田に点在するだいず畑で、少ないのは平坦地、集団栽培畑、麦作後である(加藤・渡辺1980、東北農試1980、農事試1980)。県単位ではハト等の加害鳥の密度が高いほど被害率も高い(由井ら1985)。キジバトは一定方向から侵入して内部へ歩きながら採食するため、圃場内で被害率に傾斜やむらを生じることが多い(阿部1979a,b, 宇都宮・武田1980、Nakamura & Matusoka 1987)。前に餌のあったところから餌を除去しても数日間はそこを訪れて探索する(Nakamura & Matsuoka 1983)。 (2)加害部位と収量への影響 出芽前の種子被害の方が出芽後よりも多いという報告もあるが(上田1963、江村・小林1963)、ふつうは出芽から発芽そろいまでの被害が多い(阿部1979a,b、田村・熊野1958、那須・松田1976、松田1977、松岡1982、中尾1984a,c、中村・松岡1991)。ただし、同じほ場に再度播けば出芽前の被害が多くなる(松岡・中村1987)。飼育下のハトにさまざまな生育段階のだいずを与えたところ、初生葉が展開しはじめると被害株率は急速に低下した(中村・松岡1984)。 子葉の食害がどの程度収量に影響するかは、品種、季節、被害発生時のだいずの生長段階などに左右される。子葉だけ食われた場合で着莢数が30〜50%、子実重が25〜40%にしかならなかったり(那須・松田1976)、子葉除去実験でも子実重が16〜23%にしかならない(林試東北支場1980)こともある。一方で、子葉除去実験で初期生長は大きく遅れるが、1か月後には70〜90%にまで回復することもある(宇都宮・武田1980)。収量については、子葉抽出期に子葉を1枚ないしは2枚切除するとそれぞれ対照区の90%と50%にまで落ちるが、展開期に切除した場合にはそれぞれ110%と70%ほどで影響は小さくなる(清水ら1988a)。こうした被害程度・回復程度には品種間差があり、生育期間が短い十勝長葉で子葉が展開しはじめた頃に1枚を切除すると収量は89〜91%、2枚切除で65%〜82%であったが、生育期間が長いエンレイではそれぞれ92〜101%、99〜105%で有意差もなかった(松岡・中村1991)。これは、初期生長の遅れが長い生育期間中に回復するためである。ただし、エンレイでも子葉が展開する前に切除すると72%(2枚切除)〜81%(1枚切除)にまで有意に低下した(松岡・中村1991)。一般に子葉展開後に食害を受けても収量への影響はほとんどない(清水ら1988a、松岡・中村1991)。 このことから、ハト害対策は播種から子葉が展開するまで(第1本葉が展開しはじめるまで)の間だけ被害を回避できればよい(阿部1979a、松岡・中村1991)。一般に、播種後にハトの食害が始まるまでにはある程度の日数がかかるので、回避期間はさらに短くなる。ただし、同じ場所にだいずを再度播種すると、ハトが場所を学習するため、2回目の方が初期の被害が大きくなる(松岡・中村1987)。 なお、直接的な減収以外に初期成育不良のため雑草が増えることが指摘されている(松岡1982)。 (3)季節変動 実験的にだいずの播種を繰り返して無防除のままにしておくと、ハト害は播種時期により大きく変動する(林業試験場東北支場1981)。 1974年、75年の青森では4月末から5月はじめ頃までは被害がほとんどないが、その後増加し、7月に入ると被害が減少した(那須・松田1976)。茨城県つくばでは、5月にはほとんど100%近くが被害にあうが、6月には激減し、7・8月には低いまま推移する年と数十%の被害率にまで高まる年があった(松岡・中村1987、中村・松岡1991)。こうした被害率の季節変化は、近隣の畑地における大麦の収穫と関係しており、大麦の成熟後には有意に低下する(松岡・中村1987)。同様に、愛知県では小麦の収穫期である6月中旬には被害が少なく、前後にずれると被害が高まり、特に7月上旬以降被害が激発する(清水ら1988a,b,1989a)。くず麦による誘引数も小麦収穫期と稲収穫期に少なく、その間の夏に多い(清水ら1988a, b)。大麦ないしは小麦の収穫時期にだいずへの食害率が低下するという結果は他の地域でも得られている(青森県:那須・松田1976、群馬県:中里・町田1980、愛知県:愛知県農総試1982)。ただし、和歌山県のように麦類の生産が少ないところでは、だいずの被害率に季節変動は認められたが(東1982)、麦類の収穫期との間には関係が認められなかった。また、茨城県以外では夏に再び被害率が高くなる傾向があった。 |
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| ❖ 3 防除策 | |
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(1)遮断・隠蔽 わらなどで畑を覆うと被害は軽減するが、だいずが徒長してしまうといった問題がある(東北農試1980、農事試1980)。しかし、あまり厚くかける必要はなく、特に麦収穫と同時にだいずを播種して麦わらで覆えば被害は相当低減する(キジバト:中村・松岡1988、ドバト:清水ら1988)。 (2)威嚇機器(追い払い装置) タカやヘビの模型、ビニール製のかかしなどはほとんど効果がない(由井1988)か、設置当初に10m程度まで効果があるだけ(清水1988a,b, 1989b)で実用性はない。キジバトに対して風船の効果は弱く、目玉の有無は影響しない(Nakamuraet al. 1995)。目玉風船はドバトにも効果がない(堀川ら1988, 清水1988a, b,1989b)。テープに効果があったという報告もある(那須・松田1976b, 佐藤1983)が、テープや糸、縄は被害の多い時期には効果がない(堀川ら1988,清水1988a, b, 1989b)という報告もあるので、それだけで防除するのは無理である。タカの模型を回転させたり、これにタカの音を組み合わせると効果が上がるが、有効範囲は狭い(由井1988)。単体では効果が低い吹き流しやビニール袋でも代替餌(小麦)散布と組み合わせると効果が高くなるが、それでも被害の激しい時期には実用的でない(中村・松岡1988)。 かかしは、現代の風俗で腕などの動きを伴うもので効果が高く、短期日のうちに場所を変えればある程度慣れを防げる(那須・松田1976b)が、従来型のかかしだけでは効果が低い(林試東北支場1978)。 マネキン人形も一種のかかしと見なすこともできる。設置当初は有効半径も15〜20m(由井1988)から20〜25mで(清水ら1988a, b, 1989b)で被害を防げる。他に餌がなければ急速に慣れを生じる(渡辺ら1988)が、被害発生期間は短いので、うまく使えばある程度期待できる(清水1988a, b, 1989b、由井1988)。かかしと同様に、マネキンの腕を動かすと効果が上がる(由井1988)。マネキンに対する反応には大きな個体変異があるので、大きな群れほどずぶとい個体が混じる危険がある(松岡1989、松岡1996)。 爆音と視覚刺激を組み合わせた複合型爆音機(商品名ラゾーミサイル、ドンビカ、ショッカーミサイル)はハト害には有効(青森県畑園試1978など)で有効半径も50m以上に及ぶ(宇都宮・武田1980,中尾1984c, 清水1988a, b, 1989b)。設置後5〜6日後には慣れが見られはじめることもあり(清水1988a)、また長年使っていると慣れを生じやすくなる(中村・松岡1991)。コストや騒音、夜間自動停止した場合の早朝や日没直前に被害防止に問題が残る(由井1988)。 合成音を出すアバラームは1回だけの試験では効果が認められ、ラジオの効果は小さかった(清水ら1988a,b, 1989b)。 (3)忌避剤 麻痺剤や殺鳥剤、不妊剤などが利用されている国もある(草野1978, 草野1984、草野1996)が、我が国では致死的影響を及ぼす可能性のある薬剤は、鳥獣保護法によって鳥獣類(ネズミ・モグラ類は適用外)に対しての使用が禁じられており、毒性の低い忌避剤しか使えない。発芽直後の子葉に忌避剤を散布する方法も考えられるが、効果のあるものは見つかっておらず、散布に労力を要することや出芽そろいまでに日数を要するなどの問題もある(清水1988a)。また、忌避剤は原理的に一度摂食させないと効果が現れないという問題もある(松岡1982)。 現在だいずへの鳥害対策用に登録されている忌避剤は、キヒゲンR−2フロアブルとキヒゲンディーフロアブルだけで、いずれも有効成分はもともと殺菌剤として開発されたチウラムである。 ハトもある程度はにおいを感じる(Henton et al. 1966, Shumake et al. 1969,Stallelman et al. 1975, Walker et al. 1986)が、臭いそのもので忌避行動を起こす物質はほとんど知られていない。ドバトはパラジクロルベンゼンを用いた市販品が置かれた餌場を8日間にわたり避けた(中村・横山1995)が、有効範囲は1〜4㎡と狭く、だいず作に応用できるものではない。同じく市販品であるパラトリーも効果が見られなかった(那須・松田1979b)。以下の忌避物質はほとんどが味覚を通して作用していると考えられる。 いろいろな化学物質が種子処理(粉衣または浸漬)で試されている。アルドリンは効果があった(江村・小林1963)というが、今日では使用禁止である。海外では種子処理あるいは果物用の鳥忌避剤として使われてきたメチオカーブ(商品名メスロール)を、種子重に対して0.75%を粉衣処理して圃場に播種するとはっきり効果があった(Lee & Chung 1997)。しかし、この忌避剤も劇物相当の毒性があり、我が国では認可されないし、米国でも登録が抹消された。合成カメムシアルデヒド、プロチオホス(商品名トクチオン)、酸化第二鉄、サッカロースオクタアセテート、アロイン等はいずれも効果がなく、チウラム(商品名キヒゲン)は他のものより被害率は低かったが万全ではない(由井1988)。キノサリン、チオファネートメチル、エチルチオメトン、MPP、ケルセン、テトラジホン、カルタップ、フェニルチオウレア、クエン酸、酸化第二鉄、無機イオウ、軽油には効果がないか実用的効果がなかった(清水1988a,b, 1989b)。鉛丹、プロチオホス、チウラム・ベノミルは一部効果があり、浸漬処理より粉衣処理がよかった(清水1988a, b, 1989b)。チウラム・赤は種子への湿粉衣か浸漬処理で、被害の少ない時期には効果が見られた。チウラム、アロイン(HSB-582)、二硫化ベンジル(HSB−585)も同様である(中村・松岡1988)。樹木に対する獣害対策用の忌避剤として登録されているジラム(商品名コニファー)は無処理餌のある条件下では忌避されたが、被害が激しい季節の野外ではまったく効果が見られなかった(中村1994)。チウラムやコールタール、灯油(那須・松田1979b)、あるいはクレゾール、石炭酸、灯油(佐藤1983)なども試されているが、効果がなかった。多少効果のあったほかの忌避剤も被害のひどい時期には効果がなかった(中村・松岡1988)。これは、他に好む餌がなければハトは忌避剤のついた餌でも食べるからである(松岡1991)。また、化学物質に対する感受性にも個体差がある(松岡1991)。 小麦や押し麦などに食塩やSOA(サッカロオクタアセテート、苦みの強い粉末)、塩化マグネシウム、トウガラシなどの忌避剤を処理したものをおとり餌として畑の周辺に播いてハトに誤食させると効果があった(由井1984)。さらにこうしたおとり餌に降雨対策として流動パラフィンをコーティングした上で、同時にマネキンなどを畑に設置すると試験圃場でも農家圃場でも効果があり、コスト的にも被害額を下回った(由井1988)。しかし、ドバトについては忌避剤処理餌を圃場に播いても被害の多い季節には効果がなかった(清水1988a,b, 1989b)。 忌避剤の効果は、威嚇装置の効果と同様に、周辺状況や鳥の種類によって大きく左右される。残念ながら、上に挙げた試験例では方法も対象の鳥もまちまちなので、効果を薬剤間で比較することはできない。また、挙げられた化学物質には現在では使用がいっさい禁じられているもの(アルドリンや鉛丹など)や、鳥害忌避剤としての登録がなく、試験研究機関以外では使用できないもの(ジラムなど)が含まれているので、注意されたい。 (4)耕種的防除 移植栽培すればハト害を完全に防げる(大野ら1974、阿部1979b、加藤・渡辺1980、佐藤1983、中尾1984b)が、労力やコスト、機械などの問題がある。しかし、被害がひどくなければポット苗を補植するのも一つの手である(大野ら1974)。 ある一定期間に一定地域でハトが加害する量は限られているので、一時的に大面積で播種するほど被害率は下がる。長野県や岐阜県では一斉播種で効果をあげている(農事試1980)。北海道でも栽培面積の多い市町村ほど有意に被害は少ない(中尾1984a)が、青森では明確でなかった(那須・松田1976a)。 キジバト対策として小麦、押し麦などを畑やその周辺に播いても効果はなかった(中村・松岡1988、由井1988)が、散布する量が多く、また同じ量でも少量ずつ回数を多く播いたほうが被害は少なくなった(中村・松岡1988)。ドバト対策に誘引餌としてくず麦を供与すると、餌場から50mまではハトを引きつけるために壊滅的被害となり、300〜350mで少なく、600mほど離れると再び増加した(清水1988)。誘引餌を散布してから多数のハトが来るまでには5〜6日かかるなど、ドバトに対しても実用上は問題が多い(清水1988a,b, 1989b)。 麦の収穫と同時に大豆を播種すれば被害は半減し、麦わらで覆えばさらに被害は低減する(中村・松岡1988、中村・松岡1991、清水1988a,b, 1989b)。これは麦作の多いところではその収穫期にはハトの餌が豊富で、大豆への被害は少なくなるからである。しかし、麦の収穫直前にはむしろ餌が乏しいので注意を要する。大麦が出穂しはじめたころに麦のうね間に大豆を播種する野外網室での実験では被害は対照区よりもむしろ高くなった(中村・松岡1988)。また、地域単位で見ると麦作の多いところで麦後だいずへの食害は減るが、圃場単位で見ると前作が小麦の大豆畑の方がそれ以外の前作の大豆畑より被害が多い(清水ら1988a,b, 1989b)。これは麦あとで大豆は種が遅れやすいことと、麦がハトを誘引するためと考えられる。同様に、同じほ場に再度播くとハトが同じところに誘引されるために出芽前の被害が多くなる(松岡・中村1987、中尾1984a)。いずれにしても、梅雨や作業分散の必要性のため、播種時期の調整だけでは被害は防げない(阿部1979、清水1988a,b, 1989b)ので、状況に応じていくつかの手法を組み合わせることが必要である。 | |
| ❖ 4 文献リスト | |
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本文に引用したもの以外の文献・資料も含んでいます。
この資料を元にした総説・文献リストの発表や無断転載は、堅く禁じます。 阿部 禎 (1979a) キジバトの加害習性と防除対策.植物防疫 33:508-512 阿部 禎 (1979b) キジバトの防除法研究の現状とその問題点.今月の農薬 23(8):104-108 青森県畑作園芸試験場 (1978) 昭和52年度大豆におけるハト害防止試験成績、pp.59-68.日本豆類基金協会 愛知県農業総合試験場 (1981) 大豆の鳥害防止技術.4.耕種法による被害軽減.関東・東山・東海地域転換畑作研究打ち合せ会議(大豆・そば・防除技術分科会)成績概要集.農林水産省農事試験場.東京 愛知県農業総合試験場 (1982) 大豆の鳥害防止技術.4.耕種法による被害軽減.昭和56年度夏作関東・東山・東海地域転換畑作研究打ち合せ会議(大豆・そば・防除技術分科会)成績概要集.農林水産省農業研究センター.筑波 東 勝千代 (1982) 地域別大豆病害虫の分布と防除適期.1.大豆初期害虫、ハトの被害調査.昭和57年近畿中国地域春季試験研究打ち合せ会議資料.虫害部会成績および設計.農林水産省中国農業試験場.福山 江村一雄・小林久幸. 薬剤忌避によるハトの防除試験−大豆の播種時被害の防除−.北陸病虫研究 11:64-67 (1963) 藤岡正博 (2001) ハト類によるダイズ食害の実態と対策.植物防疫 55:233-236 群馬県農業試験場 (1980) ハト害対策試験.関東東山東海地域試験研究打ち合せ会議資料(虫害関係試験成績概要).農林水産省農事試験場.東京 羽田健三・野沢進之輔 (1969) キジバトの生活史に関する研究 I.繁殖生活.山階鳥類研究所報告 5:473-486 北海道立中央農業試験場 (1978) 昭和52年度試験成績、pp.35-42, 46-50, 54-58.日本豆類基金協会 北海道立中央農業試験場 (1980) 昭和54年度鳥害防止対策試験成績書 堀川 彰・松岡 茂・中村和雄 (1988) キジバトに対する目玉模様と防鳥テープの忌避効果.応用鳥学集報 8:63-67 岩手県立農業試験場 (1977) 鳥害防止に関する試験、pp.27-36.日本豆類基金協会 岩手県立農業試験場 (1978) 昭和52年度の成績、pp.69-94.日本豆類基金協会 Kameda, K. (1994a) Identification of nest predators of the rufous turtle dove Streptopelia orientalis by video tape recording. Jap. J. Ornithol. 43:29-31 Kameda, K. (1994b) Effectiveness of antipredator behavior of the rufous turtle dove Streptopelia orientalis. Jap. J. Ornithol. 43:79-89 Kameda, K. (1996) Optimal brood size and its limiting factors in the rufous turtle dove Streptopelia orientalis. Ecological Research 11:51-60 片岡千治 (1978) 案山子今昔.機械化農業 1978(9):12-13 加藤明治・渡辺和之(1980) 東北地域における鳥害の発生と防除法の実態.東北農業研究 27:89-90 Kawaji, N. (1994) Lower predation rates on artificial ground nests than arboreal nests in western Hokkaido. Jap. J. Ornithol. 43:1-9 清棲幸保 (1965) 日本鳥類大図鑑II.講談社.東京 草野忠治 (1978) 欧米における鳥獣害防止対策の動向.農業および園芸53:751-756 草野忠治 (1984) 化学物質による鳥害防除の動向.植物防疫 38:524-528 Lee, C.W. and Chung, B.J. (1997) Effect of methiocarb as a bird repellent in water-seeding rice and soybean fields. 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