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7月出荷に適した高品質ニラ品種「西安大葉」の収量性および経済性
[要約]
露地ニラ「西安大葉」は、「パワフルグリーンベルト」の抽苔期である7月に2回収穫でき、10a当たり収量は3.4t程度で、品質、経済性ともに優れる。
[キーワード]
露地ニラ、西安大葉、収量性、経済性
[担当]
山形県最上総合支庁産業経済部農業技術普及課・産地研究室
[代表連絡先]
0233-22-2201
[区分]
東北農業・野菜花き(野菜)
[分類]
普及成果情報
[背景・ねらい]
山形県最上地域の主力品目であるニラは、5月以降継続出荷が行われているものの、主力品種「パワフルグリーンベルト」の抽苔時期にあたる7月の出荷量が少ない。そこで、7月の安定生産に対応するため、晩抽性を有する「西安大葉」を導入した場合の収量性および経済性を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
- 「西安大葉」の抽苔時期は、「パワフルグリーンベルト」に比べて2週間程度遅い(図1、図3)。
- 「西安大葉」は「パワフルグリーンベルト」の抽苔期に収穫が可能である。この場合、7月の10a当たり収量は「パワフルグリーンベルト」を大きく上回る3.4t程度が見込まれ、葉長や葉色、商品率などの品質も優れる(表1)。
- 10a当たりの所得は、「パワフルグリーンベルト」を上回り、経済性に優れる(図2)。
[普及のための参考情報]
- 収穫後および調製後に予冷する。
- 普及対象:山形県内のニラ生産者
- 普及実績及び普及予定面積:普及組織と連携し、38戸、2.6haに導入済み。今後も最上地域を中心に5ha程度に拡大予定。
- その他:広域栽培研修会を2回開催、栽培講習会を15回開催。
- 山形県が運営する農業情報サイト「あぐりん」に公開。
[具体的データ]
(山形県)
[その他]
- 研究課題名
- 最上ニラの夏秋期生産拡大技術の確立
- 予算区分
- 県単
- 研究期間
- 2012〜2013年度
- 研究担当者
- 本間隆、浪波史子、岡部和広