[成果情報名]

‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’果実の冴えの評価

[要約]果実の冴えには、果実の緑色、果粉の厚さ、果肉の硬さの3要因が大きく影響している。冴えの良い果実は冴えの悪い果実に比べて、クロロフィルが少なく、果粉が多い傾向にあるとともに、果肉が硬く、光の反射率が高い傾向にある。
[キーワード]マスカット、冴え、クロロフィル、近赤外
[担当]岡山農総セ・農業試験場・化学研究室、果樹研究室
[連絡先]0869-55-0532
[区分]近畿中国四国農業・食品流通
[分類]科学・参考

[背景・ねらい]
 マスカットの品質判定基準の一つに冴えがあり、冴えの良い果実は高値で取り引きされる。しかし、果実の冴えが何を基準に判断されているかは不明である。そこで、冴えに関与する要因を明らかにする。

[成果の内容・特徴]

  1. 冴えの良い果実は冴えの悪い果実に比べ、クロロフィルの吸収域である676nmにおける吸光度が低く、果粉が多く、果肉が硬い傾向がある(表1図1)。
  2. 果肉が硬い果実ほど、反射光測定時の吸光度スペクトルが下方にシフトし、878nmにおける吸光度が低下する傾向にある(図1
  3. 反射光測定時の吸光度スペクトルから判断して、果粉が多く硬い果実は、果粉が少なく軟らかい果実に比べ、果実表面での光の反射率が大きいため、冴えが優れると評価されるものと推察する(図2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. クロロフィルの少ない果実ほど冴えの評価は高まるが、少なすぎる果実は白けた状態となり、外観が劣る。最適なクロロフィル量は果実の差吸光度(676-878nm)で0.4~0.6程度である。また、色に関しては緑色が退色した後の色調の影響も大きく、今後検討を要する。
  2. 果肉は硬すぎると白けた外観となる。最適な硬さはハンディHIT(100-400)値で35~45と考える。

[具体的データ]

表1

図1

図2


[その他]
研究課題名土壌ならびに作物体の非破壊モニタリングシステムの開発
予算区分県単
研究期間1999~2001年度
研究担当者高野和夫、田村史人、村谷恵子

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