[成果情報名]

ATP量の測定による豆腐生菌数の迅速推定法

[要約] 豆腐の生菌数は、豆腐パック水に含まれる微生物由来のATP量を測定することにより約30分で推定できる。なお、検出限界菌数は300/gである。
[キーワード] 豆腐、生菌数、ATP
[担当] 徳島工技セ・食品技術課
[連絡先] 088-669-4711、ohmura@itc.pref.tokushima.jp
[区分] 近畿中国四国農業・食品流通
[分類]科学・参考

[背景・ねらい]
 豆腐は水分量も多く腐敗しやすい食品である。食事形態でも生で食する場合が多く、製造時における微生物汚染が直接消費者に伝わるため、製品の迅速な微生物検査が求められている。しかし、従来の生菌数検査は煩雑な操作が必要であり、また結果を得るのに2日間を要している。そこで、微生物の迅速測定法として注目されているアデノシン三リン酸(ATP)法を利用して、豆腐の生菌数を迅速に推定する方法を検討する。
[ 成果の内容・特徴 ]
  1. ATP量による微生物測定の場合には、食品由来の遊離ATP量を低下させることが高感度測定を実現させる条件となる。豆腐パック水の遊離ATP量は豆腐より少なく、またATP消去剤による遊離ATPの消去効果も大きい(表1)。
  2. 豆腐パック水の生菌数が300/ml 以上において、豆腐パック水の発光量と生菌数とは高い正の相関がある(図1)。
  3. 豆腐パック水の生菌数は豆腐の生菌数と高い正の相関がある。また豆腐パック水の生菌数は豆腐の生菌数より多い傾向である(図2)。
  4. 豆腐パック水の微生物ATP量は遊離ATPを消去後、発光反応により生じた発光量をATPアナライザにより測定する。なお、判定までの所要時間は約30分である(図3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 豆腐出荷前に豆腐の微生物汚染程度を確認できる。また豆腐の保存試験結果を迅速に評価できる。
  2. 豆腐パック水にカビ、酵母が混入している場合は、生菌数を測定できず、微生物汚染度の推定となる。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 中小食品製造企業対応HACCPシステムの確立
予算区分 県単
研究期間 2001~2003年度
研究担当者 大村芳正、新居佳孝、市川亮一
発表論文等 大村・市川(2004)徳島工技セ研報13:19-22

目次へ戻る