農研機構

公開4

ショールーム・資料館
古い農具から最新農機まで!

インタビュアー
なろりん
ダイバーシティの
マスコット

インタビュアー
スジヲ
食と農の科学館に
常駐しているよ

ショールーム

ショールームは農機具メーカー各社の協力のもと、最新農機具を展示しています。見学に来た農家の皆さんが何に困り、何を求めているのかを聞き、各メーカーにフィードバックしています。
農家の皆さんから寄せられた生の声が、農機具の進化に寄与し、新たな農機具を開発するための大きなヒントとなっています。

ショールーム展示の様子
ショールームに展示されている農機具

資料館

資料館の展示
お話を伺った人

農業機械研究部門
研究推進部
研究推進室
藤井 桃子さん

管理本部
さいたま管理部
総務課
金子 政一さん

Q. 「機械遺産」に認定されたそうですね?

資料館に展示されている昔の農機具は、展示品の多さ、希少性の高さから資料館全体が「機械遺産(2014年登録)」※1に認定されました。それほど充実した資料を所蔵できる理由は農事試験場鴻巣(こうのす)試験地の農機具部(1923年設立)をその前身とし、当時から農機具の開発や検査を行っていたからです。日本が農具の機械化に舵を切ったのは大正後期のこと。当時の職員たちが『これからは牛馬に頼る時代ではありません』と全国各地に紹介してまわった農機具がそのまま、歴史的な資料として受け継がれ、ここに展示されているのです。

※1 (一社)日本機械学会が認定しているもので、歴史的に意義のある機械技術を文化的遺産と定め次世代に伝えることを目的にしています

Q. どんな人が見学に来るの?

主には農業関係の皆さんですが、これらの古い農機具は「温故知新」をもたらす"生きた資料"でもあります。古い発動機の中には今でも実現が難しい、熱効率35%を出したもの※2もあり、過去の技術をヒントに最新技術に取り入れようと、異分野の民間企業の研究員が視察に訪れることもあります。

※2 揮発油発動機(アンドロー式竪型)。パリのシトロエン工場製。1928年頃、農林省農産課が、国産石油発動機改良上の参考品として1台だけ購入

バックヤードでの作業の様子

古い農機具はバックヤードで丁寧に修理され、
展示される日を待っているんだ。

(もみ)すり機(昭和初期)

籾から籾がらを取り除いて、玄米に仕上げる工程で使う農機具。

脱穀機(大正初期または中期)

稲の穂先から、籾を落とす農具。現在、脱穀は農業機械のコンバインが刈り取りながら同時に行う。