農研機構

NARO TOPICS

農研機構監修
「ドラえもん探求ワールド
食料とおいしさの未来」発刊
食の未来をドラえもんと学ぼう!

マンガ「ドラえもん」で描かれている、ひみつ道具みたいな農業技術や食料事情。積み重ねられた農業研究が、「空想」ではなくなりつつある「食の未来」に貢献しています。農研機構でじっくりと取材された内容が、「ドラえもん」のマンガを交えて、子ども向けに分かりやすく解説されています。大人が読んでも「なるほど!」がいっぱいですよ。

B6版/192頁 ISBN :9784092591967 ※電子書籍版もあります。

動画で見る「農業水利施設の点検・補修技術」

農業に水は欠かせません。
農業用水路やパイプラインなどの水利施設の整備や管理も、農業を支えるための重要な業務です。

農業水利施設の保全管理
インフラメンテナンスってどんなもの?

日本には地球10周分に相当する40万kmもの農業用水路網が整備され、農業を支えています。農研機構では、水路の老朽化を現場で簡易に測定、診断し、水路の健全度を診断する技術を開発しています。

畑へ水を配るパイプラインの漏水を防ぐために

昭和40年代以降に整備された畑の多くには、灌漑用水を送るパイプラインが埋設されており、畑の作物に水を撒く仕組みになっています。動画では塩ビ管によるパイプラインの漏水事故を減少させるための装置をご紹介します。

インフォメーション

令和3年度「STI for SDGs」アワード 優秀賞を受賞

科学技術イノベーション(STI )を用いて社会課題を解決する、優れた取り組みを表彰する「STI for SDGs」アワード。
農研機構の取り組み「ICTを活用した水田管理で地域の水利用を最適化」が、優秀賞を受賞しました。本取り組みは、農村工学研究部門が開発した「圃場水管理システム」と「配水管理システム」の効果的な導入により、水田の水管理や水利施設の稼働・点検といった農作業の省力化、水田での水利用の最適化等の実現を可能にし、SDGsの達成に貢献することが認められました。また、水田の貯水機能を高め洪水リスクの緩和を目指すという提案は、防災の観点でも期待が持てるとして、高く評価されました。

左 : 若杉晃介上級研究員(農村工学研究部門農地基盤情報研究領域農地整備グループ)
右 : 中矢哲郎グループ長補佐(農村工学研究部門水利工学研究領域水利制御グループ)

プレスリリース
サツマイモ基腐(もとぐされ)病菌の新しい検出・同定技術を開発

農研機構では、各地に被害が拡大しているサツマイモ基腐病※1の病原菌を検出・同定する新たな技術を開発しました。基腐病は感染すると短期間で被害が拡大するため、一刻も早い原因究明と防除対策が必要です。 一方、以前より分布しているサツマイモ乾腐(かんぶ)※2は原因となる菌が基腐病菌と見分けがつきにくく、これまで両者を正確に区別し、的確な対策を決めるのに約2週間かかっていました。今回、両者をはっきり区別できる「DNAプライマー」を開発したことにより、コロナウイルスにも使われている手法「リアルタイムPCR」で、最短約1日で高精度に基腐病菌と乾腐病菌の検出・同定を可能にしました。発生域拡大の抑制や新たな防除技術開発のスピードアップが期待されます。

※1 : 茎や葉が枯死するほか、土の中の塊根(いも)も腐敗し、土壌も汚染されて翌年以降も被害を繰り返すなど、産地に大きな被害をもたらす。
※2 : 基腐病よりは被害が軽く、貯蔵中の塊根(いも)が腐敗する被害で知られる。

基腐病に感染した塊根(いも)の腐敗症状
(「イノベ事業(01020C) R2基腐病対策マニュアル」より)

プレスリリース
ハウス内の情報をスマホで確認!
通い農業支援システム製作マニュアルを公開

農研機構はハウス内の温度、湿度や土壌水分などをスマートフォンで確認できる「通い農業支援システム」を開発し、製作マニュアルを公開しました。システムを利用することで、居住地から遠距離の生産現場で"通い農業"により営農している生産者や、分散した複数の農業用ハウスを一括して管理する生産者の皆さんは、生産現場の状況をリモートで確認できるようになります。通信機能付きマイコンや温度センサなどを組み合わせて簡便に製作、設置が可能です。システム1式はハウス1棟分で2万円ほど、維持費も月1,000円程度の低価格に抑えられます。

通い農業支援システムのイメージ

編集後記

10/1~31に「オール農研機構 秋の一般公開2021」がオンラインで開催され、初の試みとしてライブ配信が行われました(10/24)。全国各地の研究所を結ぶ列島リレー企画からスタートした配信は、視聴者参加型クイズ企画、個性豊かな3人の研究員による研究のお話など盛りだくさん! クイズにも多くの方にご参加いただき、おかげさまでコメントは2,000件、視聴数も1万アクセスを超えました。この模様は農研機構HP内のリンクより、タイムシフト配信でご覧いただけます。見逃してしまった方はぜひご視聴ください。

司会を務めた職員勢揃いで生配信はフィナーレ
「食と農の科学館」にて撮影