NARO TOPICS
オール農研機構
[秋の一般公開2021]開催中!(10/1~31まで)
ライブ配信は必見です(10/24)
農研機構・全国22の研究所が参加する「一般公開」をオンラインで開催中(~10/31まで)。
「農業と暮らしを結ぶサイエンス」をテーマに、研究所や研究成果を紹介する動画コンテンツを公開しています。中でも注目は10/24(日)開催のライブ配信!全国の研究所リレー企画や農研機構開発品種の料理紹介、視聴者参加型クイズなど盛りだくさんです。
ぜひご視聴ください。
動画で見る「収穫の秋」
農作物の収穫量を増やすために、さまざまな技術開発が行われています。イネとダイズの例を動画でご紹介します。
ひろがるスマート農業
[茨城県・大規模水稲作編]
スマート農業ではICT技術を活用した「データ駆動型農業」の確立を目指しています。イネの発育予測等が可能なシステムに基づく管理作業の適期実施、イネの収穫と同時に計測したタンパク含量や収量のデータをもとにした翌年の栽培条件の改善などにより、多収化、高品質化が期待されます。
難裂莢大豆の開発と普及
日本のダイズ品種は莢がはじけやすく、自然にはじけたり、収穫機械にあたってはじけたりして種がこぼれることにより、収量が落ちる原因の一つになっています。そこで農研機構では莢がはじけにくいダイズ品種を開発しました。
プレスリリース
青果物のおいしさを非破壊的に計測
[2021年6月28日発表 食品研究部門]
人が食べて感じる「食味」や「食感」を光センサーにAI学習させることで、トマトの「おいしさ」の計測に成功しました。試作機では、果実を光センサーの上に置くだけで「甘味」「うまみ」「ジューシー感」「かたさ」などのおいしさの特徴を、糖度やリコピン含有量などとともに瞬時に表示。このような農作物のおいしさデータを活用することで、多様化する消費者のニーズに応える「食の目利き」領域のビジネスモデル化が期待できます。
プレスリリース
気候変動による水稲(コメ)の収量や外観品質への影響は従来の予測以上に深刻である
[2021年7月19日発表 農業環境研究部門]
高温とCO2の複合影響を組み込んだ最新の水稲生育収量予測モデルでは、高温と高CO2の影響・効果を個別に考慮した従来モデルに比べ、コメの収量の減少や、白未熟粒など外観品質の低下がより早く深刻化することがわかりました。最新モデルによると、今世紀末の全国のコメの収量は20世紀末の収量に比べ約20%減少し、白未熟粒率は約40%にも上ると予測されています。そして、これらの被害軽減のために、暑さに強い品種の導入や田植えの時期をずらすなどの対策(適応策)の必要性が強く訴えられました。
プレスリリース
天敵昆虫タバコカスミカメを
生物農薬として開発
[2021年6月29日発表 植物防疫研究部門]
キュウリやトマトなど施設野菜の栽培では、アザミウマ類やコナジラミ類といった防除が難しい害虫が問題となります。こうした害虫の天敵として注目されてきたのがタバコカスミカメです。害虫発生初期から施設内に放すことで、アザミウマ類やコナジラミ類の密度を抑制することができます。農研機構では、公立試験研究機関や天敵会社と協力して、このタバコカスミカメを生物農薬として開発しました。商品名「バコトップ」として7月に上市されました。新たな防除手段として全国への普及が期待されています。