安全のコスト
H18年4月 中野 丹
先月のコラムでもとりあげられていた、松下電器産業の強制給排気(FF)式石油温風機と石油フラット・ラジアント・ヒータの一酸化炭素中毒事故に関して、「日経ものづくり」1月号に興味深い記事が載っていました。
この件については、松下電器産業から、新聞、テレビ、ラジオ等を通じ頻繁に回収のための広告がなされたので、ご存知の方も多いと思いますが、関連する対策費用は、総額で200億に達したとのことです。
しかしながら、製造時期が85~92年と古く、確認できた暖房器具は総販売数である15万2132台の約36%ということで、改めて安全に対するコストと対策の難しさを認識させられました。
まもなく春の農作業が始まりますが、この時期は1年の中でも事故が多く発生しています。もし事故が起きたら、自身にかかるコストはどれくらいになるかを考えてみてはいかがでしょうか。
今年は、満開の桜に雪が積もるような異常な春を迎えていますが、改めて安全な農作業をスタートされるよう希望いたします。