情報の共有による危険回避
H19年9月 菊池 豊
宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」をもじって「雨ニモアテズ」という詩が、最近の子供たちの雰囲気をよく表し、話題になっているそうです(掲載ホームページ1)。この詩に苦笑しつつも、集中豪雨や地震の相次いだ今年の前半を振り返ると「雨ニモマケズ」で冷害や天災などに心を痛める作者の心情が思い起こされました。 また、ようやく残暑も和らぎそろそろ台風の季節がやってきます。消防庁のホームページ には災害伝承のデータベースが掲載されており、先人の知恵に感心させられました。
天候不順な時期は、農作業中に「ぬかるみに機械がひっかかった。」、「コンバインに稲が詰まった。」、「乾燥機のバケットにモミが詰まった。」というトラブルが発生し、ホッパやコンベヤの詰まりを取るために不用意に手を入れて挟まれたという報告を時々聞くことがあります。知りあいの農家からは、最近は受託作業で離れた地域にあるほ場に移動している間に天候が変わってしまったり、どこに測量杭やぬかるみがあるか分からない状況で作業したりすることがあると聞きました。測量杭の位置情報等が地主等から作業者へ提供されると非常に助かると思います。災害の碑や地域の伝承も過去の貴重な情報を伝えていると思います。改めてこのような情報についてコミュニケーションをとり、皆で危険回避する地域の取り組みが望まれます。
図 地域で情報を共有する「危険マップ」の例
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