「エラー」とつきあう
H24年1月 白垣 龍徳
新年明けましておめでとうございます。
昨年になりますが、農作業事故の現地調査で事故にあわれた方々からお話を聞く機会がありました。どの方も「普段はやらないのに、なぜかその時は・・・」と話されました。小職も以前、自転車で進入できない高い段差の部分を乗り越えようとして転倒したことがありますが「魔が指した」といった状況でしょうか。
普段やらないことをやってしまう間違い=エラーですが、考えてみれば人は生き物ですので、エラーの発生を全て防ぐことは不可能です。大切なことは、エラーが発生することを前提に、それが発生しにくい状況をつくり、仮に発生したとしても、そのダメージを小さくすることではないでしょうか。
新しい年を迎え、生研センター(現:革新工学センター)では、あらためて作業者によるエラー発生を防止し、ダメージを小さくする農業機械の改良・開発・鑑定に邁進して参りますが、ぜひ、皆様も、新たな気持ちでエラーが発生しやすい作業・箇所を確認し、エラーが発生したとしてもダメージが小さくなるよう改善して頂ければ幸いです。
参考ですが、エラーの発生は脳の働きにも左右されます。指差し確認は、声に出し、動作を行うことで、脳をエラーが発生しにくい状態にする効果があるそうです。小職は、外出する際に、戸締まりや忘れ物の確認として行っていますが、皆様も「これは」と思う作業にあたり実践されてみてはいかがでしょうか。