「聴き取りにくい」ことはありませんか?
H30年1月 藤盛 隆志
明けましておめでとうございます。良い新年をお迎えでしょうか。
さて、読者の皆さん、こんなことを感じたことはありませんか?「余計な音がうるさくて、聴きたい話が聞こえない!」私は最近よくあります。
騒音や話し声など、いろんな音が混じった中から、自分が必要とする情報を聴き取ることができなかったり、仮にできたとしても、ひどく疲れてしまうのです。
私たちは、脳の中のフィルターで無意識のうちに「関係ない音をふるい落として、興味の対象となる音声(情報)を選択して認識する」という機能を持っています。
これを心理学では「カクテルパーティー効果」というらしいです。「カクテルパーティーなぞ出たことないよ」という我々おじさんには、「居酒屋効果」とでも言った方が良いでしょうか。そうです、酔客ごった返す居酒屋で、わんわんたる喧噪の中でも、お互いの会話が通じる、というアレです。
ところが、加齢とともに、このフィルター機能が低下していくことがあります。こうなると、余計な音が必要以上に認識され、聴きたい内容が聴き取れなくなり、そのストレスが昂じて、周囲に「うるさい!」と吠えることになるわけです。
翻って、農業機械を使う現場は、残念ながらまだ相当に大きな騒音の環境での作業です。こうした中で、危険な兆候を見逃さないためには、聴覚で異常な音を感知するだけでなく、視覚、触覚等あらゆる知覚を総動員してあたる必要があります。
こうした作業は、「ロボットにお任せ」という世の中が早く来ることを初夢にして、今年も元気に「安全第一」で行きましょう!