耳を澄まして考えてみる
H20年1月 岡田 俊輔
明けましておめでとうございます。正月は昨年も無事過ごせたと、めでたい気分になる半面、私の場合は、またひとつ年をとったとしみじみ考えてしまう時期でもあります。
農作業事故における高齢者割合の増加が叫ばれて久しいですが、事故予防のためには自分を知ることも大切です。加齢の影響が表れやすい身体機能のひとつとして、聴覚が挙げられます。18年度の9月、12月のコラムにも取り上げられていますが、加齢によって高周波の音(=高い音)ほど聞き取り難くなると言われています。そこで、年配の方にとって比較的聞き取り易いと言われている音(1kHz)と、聞き取り難いと言われる高周波音(8kHz)を提示してみました。もちろん、音の聞こえ方は年齢だけでなく生活環境などによる個人差があります。若い方でも音楽を大音量で長時間聞くなどすると、聞こえ難くなる(騒音性難聴)場合があります。音の聞こえ方を通して、御自身の身体について考えてみてはいかがでしょうか。(参考:男性4名に8kHzの音を聞いてもらったところ、55歳は場合によって聞き取り不可、59歳、40歳、26歳は聞き取り可でした。)