農研機構

特集 / Special feature

SDGsから知る! 農研機構

農研機構は農業と食品産業に関する研究を通じてSDGsの目標達成に取り組んでいます。今回はそのうちのほんの一部、8つの研究をご紹介します。

SDGsとは?

世界には、貧困や紛争、感染症など、さまざまな問題があります。これらを解決できないと、全世界の人々は安心して生活ができなくなります。SDGsは、「みんなが安心して、地球で暮らし続けられるための目標」です。全部で17の目標があります。

みなさん、こんにちは!
農研機構のSDGsの取り組みをご紹介(しょうかい)します!
理事の勝田眞澄(かつたますみ)です。
農研機構のSDGsを担当しています。
みなさん、こんにちは!
農研機構のSDGsの取り組みをご紹介(しょうかい)します!

経歴(けいれき)

東京農業大学を卒業してから、農林水産省に入りました。作物遺伝(いでん)資源の研究が専門です。北海道の研究所では所長もしていたんですよ。

街の中、乗り物、ショッピングセンター、学校、テレビやインターネットなど、様々なところで17色のロゴが目にとまります。2030年をゴールに、私たちの未来のあるべき姿を示すSDGsのマークです。2015年の国連サミットで採択(さいたく)された「持続可能な開発目標(SDGs)」は、日常生活のあらゆる場面で意識されるようになりました。みなさんは、普段(ふだん)の生活でどのようにSDGsに取り組んでいますか?

農研機構では、農業・食品分野における「ソサエティー 5.0」を実現することにより、食料供給力(きょうきゅうりょく)や産業としての競争力を強化し、農業生産と環境保全(かんきょうほぜん)を両立できる技術を目指して研究開発を行っています。「ソサエティー5.0」は、社会の課題を解決すると同時に経済成長も実現する人間中心の未来社会の姿で、SDGsの考え方にもつながります。

例えば、SDGsの目標2「飢餓(きが)をゼロに」では、「飢餓を終わらせ、食料安全保障および栄養の改善(かいぜん)を実現し、持続可能な農業を促進(そくしん)する」ことが2030年までの達成目標です。今、世界の9人に1人は十分な食事を取ることができていません。全ての人が、健康で栄養のある食事を毎日食べていくためには、生産量を増やすだけではなく、質の良い食品を安定して生産し、供給し続けなくてはなりません。農研機構が取り組んでいる、AI、ロボット、ビッグデータ、IoTを活用した作物生産技術や、気候変動に適応した品種開発技術は、「ソサエティー 5.0」を実現するとともにSDGs達成にも大いに貢献(こうけん)します。

今号では、こうしたSDGsの視点(してん)で農研機構の研究を紹介します。SDGsは、世界共通の持続可能な開発目標であると同時に、地域(ちいき)の経済・社会・環境をよりよく変えていくための身近な行動目標でもあります。地球規模(きぼ)の食料生産や気候変動を意識して、農研機構の研究開発を知ってもらう機会になることを願っています。