研究代表者氏名及び所属
秋光 和也 (国立大学法人 香川大学)
研究参画機関
国立大学法人香川大学
三井化学アグロ株式会社
株式会社四国総合研究所
総合評価結果
当初の目標を達成
評価結果概要
「希少糖」、特にタガトースについて病害防除剤としての作用機構の解明および低薬量化・施用技術開発に取り組んだ。D-タガトースの第一作用点を明らかにし、D-タガトースの修飾が病害防除活性に重要な役割を果たすことを示した。また、実用化の大きな障害となっていた低薬量化については、うどんこ病、べと病の防除に、製剤処方の工夫により、散布薬量0.5%以下にて既存剤と同等の防除効果を示すことを明確にし、実用一歩手前まで到達できた。ただし、作用機構に関してはさらに確固たる証明が必要と感じる。登録・上市に向けての検討事項は残されているものの、D-タガトース等の希少糖は、従来の農薬とは異なる考え方に基づいた農業場面や施設栽培分野での展開が期待される。以上の様に本課題は、全体として極めて独創的で重要な研究対象である「希少糖」の作用機構の全貌解明と実用化に向けて進められており、生物系特定産業の創出に一定の役割を果たすことが期待される成果が得られたものと評価した。