生物系特定産業技術研究支援センター 研究資金業務

イノベーション創出基礎的研究推進事業(終了)

2012年度 採択された研究課題

ひとめぼれゲノム資源を活用した重要遺伝子同定と実用品種育成

研究代表者氏名及び所属

寺内 良平

(公益財団法人岩手生物工学研究センター生命科学研究部)

 研究実施期間

平成24年度~26年度(3年間)

研究の趣旨・概要

東北地方の主力水稲品種「ひとめぼれ」(母親が「コシヒカリ」)は良食味、耐冷性極強など、すぐれた特性を有するが、依然として、いもち病に弱い、倒伏しやすい、収量性が並、低温下で食味が低下する等の問題点も有する。本研究課題では、「ひとめぼれ」の弱点を全て克服した「スーパーひとめぼれ」の育成を目指す。その目的のために、すでに作出した多数の「ひとめぼれ」突然変異系統と組換え近交系統群(RILs)、および新規ゲノム解析技術の「MutMap法」と「QTL-seq法」などを活用して、実用形質を支配する多数の遺伝子領域を迅速に同定し、DNAマーカー選抜を駆使することにより、いもち病抵抗性、半矮性、極良食味性、初期伸長性を全て兼ね備えた「スーパーひとめぼれ」を育成して品種登録申請する。これに加えて、東日本大震災で津波被害を受けた塩害水田で作付け可能な「耐塩性ひとめぼれ」の育成もすすめ、品種登録申請する。