生物系特定産業技術研究支援センター 研究資金業務

イノベーション創出基礎的研究推進事業(終了)

2012年度 採択された研究課題

食肉中放射性セシウムのと畜前推定技術の検証と放射性物質の動態

研究代表者氏名及び所属

磯貝 恵美子

(国立大学法人東北大学大学院農学研究科)

研究実施期間

 平成24年度~26年度(3年間)

研究の趣旨・概要

福島第一原子力発電所事故の影響により安楽死処分される家畜等から血液や臓器を採取し、安全な食用肉の提供を目的に、食肉中の放射性セシウム濃度のと畜前推定技術について、血液等を用いた推定法を比較検討し最適な推定技術を開発する。周囲の水・土壌などへの沈着核種の同定と放射能の計測によって、放射性物質の環境媒体を通じた生体臓器への沈着状況を評価する。原発事故被災動物の放射性物質体内動態の解析及び影響調査を通して、安全な食肉を提供するための信頼できるデータを提供し、併せて、次世代への影響を明らかにし、生体からの有効除染方法を検証する。放射性セシウム濃度の高いハイリスク個体の流通の未然防止技術の確立は、我が国初の原子力災害から畜産業を復興するために必須といえる。牛肉、豚肉、特用家畜(イノブタ等)の食肉の安全性を担保できる技術とし、採取した血液等から筋肉のセシウム濃度を推定するソフトウェアを開発する。