生物系特定産業技術研究支援センター

SIP

第2期 スマートバイオ産業・農業基盤技術

SIP第2期 スマートバイオ産業・農業基盤技術の活動状況と成果

  1. スマートフードチェーンプラットフォーム
  2. 育種の効率化
  3. 農業生産のスマート化
  4. 食によるヘルスケア産業創出
  5. 農業未利用資源の利活用

4 食によるヘルスケア産業創出

健常者の食・健康情報、腸内マイクロバイオームを統合したデータベースを構築し、公開します。さらに、心身の不調と食習慣の相関を解明することで、「軽度不調」の評価指標・評価システムを開発しています。健康機能性表示食品・食材の開発、データヘルス・健康経営支援市場等への参入が可能となります。
さらに、創薬や検査・診断ビジネスを展開している企業が、本データベースを各種疾患の比較標準データとして活用することも期待されます。

研究概要・現在までの成果
食・マイクロバイオーム・健康情報統合データベース

健常人1,000人の高品質な食・マイクロバイオーム・健康に関わるリファレンスデータベースを構築し、公開します。腸内マイクロバイオームのデータは、ほとんどが疾病者を対象としもので、健常人のデータは極めて貴重です。また、ロングリード配列にショートリード情報を貼り付けているため、高い分解能で解析することが可能です。

軽度不調評価システム

労働生産性を低下させるストレス、睡眠の質低下、腸内環境の乱れ、食生活の乱れを統合的に解析し、 「軽度不調」を評価する指標及びシステムを開発しています(下図)。 本指標及びシステムを活用することで、「軽度不調」を改善する食品の開発、 プレゼンティーイズムを改善する健康経営支援サービス、 ヘルスツーリズムなどに貢献するものと期待されます。

社会実装のイメージ

食品メーカーや健康ビジネスに関心のある企業が、食・マイクロバイオーム・健康情報統合データベースや軽度不調評価システムを活用し、新規の機能性食品や健康経営支援、ヘルスツーリズムなどのサービスを提供することを想定しています。 

医療機関や医薬品メーカーが、食・マイクロバイオーム・健康情報統合データベースを活用することで、新薬や診断法・治療法を開発することを想定しています。

研究担当機関

農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)
医薬基盤・健康・栄養研究所
遺伝学研究所
北海道情報大学
理化学研究所
産業技術総合研究所 等