活動記録:2023(令和5)年度
  • 当該年度のスタッフの活動状況やニュースを新しいものから並べています。
  • すべての年度の活動記録(目次)はこちら

 ❖ 野生鳥獣被害防止マニュアル【中型獣類編】及び【鳥類編】(農林水産省監修)が発行(R6.3月)
農林水産省監修、(株)プランドゥ・ジャパン発行「野生鳥獣被害防止マニュアル」の【中型獣類編】と【鳥類編】が発行されました。(R6.3月発行、R6.4月ウェブ公開)
企画・執筆・編集にあたって、上田が【中型獣類編】に、山口・吉田・益子が【鳥類編】に協力しました。

農林水産省ウェブサイトの鳥獣被害対策コーナーから閲覧できます。(画像をクリックするとリンクへ移動します)


 ❖ 農研機構技報に記事を執筆(R6.3月)
「農研機構技報(NARO Technical Report)No.15」が発行されました。(画像をクリックすると閲覧できます)
私たちのグループから以下の記事が掲載されています。
●特集 アニマルサイエンス
 ・農作物の食害痕跡から加害鳥獣の判別につなげる鳥獣害痕跡図鑑
 ・果樹園のカラス対策「くぐれんテグス君」の簡易型「くぐれんテグスちゃん」
 ・トピックス:カモ等がハス田の泥中のレンコンを食べる様子を初確認ー夜間に生じる「カモ被害」の実態の把握に向けてー
 ❖ 「ハウスにテグス君」標準作業手順書(設置マニュアル)を公開(R5.12月)
ビニールハウスのカラス対策「ハウスにテグス君」の標準作業手順書(設置マニュアル)を2023年12月19日に公開しました。(画像をクリックすると閲覧できます)
     カラスは餌以外の物を損傷することがあり、ビニールハウスでは被覆フィルムをくちばしで破る、足の爪で細かい刺し傷を付けるといった問題が発生します。「ハウスにテグス君」は、地上からの簡単な作業で、ビニールハウスの上30㎝程度の高さに透明テグスをジグザグに張り、カラスによる損傷被害を防ぎます。
     カラスは警戒心が強く、体が大きく飛行の小回りも利かないことから、透明なテグス(ナイロン製の釣り糸)を張る侵入対策が果樹園や畑で有効です(「くぐれんテグスちゃん」、「畑作テグス君」)。ただし、畜舎やゴミ集積所のような、カラスにとって特に魅力的な場所への侵入はテグスでは防げません。
農研機構プレスリリースはこちら

2024/7/1追記:農研機構の標準作業手順書(SOP)公開仕様が変更され 、サンプル版のみが公開されています。リンク先から利用者登録をしていただくと、本編を無料で閲覧 ・ダウンロードできます。

 ❖ よくある質問を更新(R5.12月)
よくある質問 へ最近寄せられた質問を追加し、Q & Aを見やすくしました。鳥害への理解を深めるために是非お役立てください。

 ❖ 成果情報を公開(R5.12月)
以下の成果情報が公開されています。畜産研究部門の一覧からも閲覧できます。
2022年度普及成果情報
   カラスによるビニールハウスの損傷対策技術「ハウスにテグス君」
2022年度研究成果情報
   テンのオス成獣が通過可能な最小の穴サイズは正方形では一辺5cm、円形では直径5.5cmである
   農作物を採食するメスジカは農地から5-10kmまでの範囲内で捕獲するとよい
   収穫時のレンコンにみられるえぐり傷等の外傷はカモ等による食害と考えてよい
   泥中のレンコンはカモ等の一部の種(マガモとオオバン)の食害を受ける
2021年度研究成果情報
   地域への愛着や対策効果の期待感が低い住民はサル対策に消極的な傾向がある

 ❖ 鳥獣害痕跡図鑑を更新(R5.8月)
鳥獣害痕跡図鑑 のみかん、ビワのファイル内容を更新しました。

 ❖ 「日本応用動物昆虫学会誌」にカモ類等によるレンコン食痕についての論文を執筆(R5.6月)
日本応用動物昆虫学会誌67巻1号に、益子・佐伯・山口・吉田が「カモ類等によるレンコン食痕の形状と劣化の経過」(p1-13)を執筆しました。(R5.2月発行、6月ウェブ公開)
https://doi.org/1 0.1303/jjaez.2023.1
農作物に残された食痕は、加害鳥獣を特定する手がかりとして用いられますが、レンコンでは、加害種と食痕の形状を結び付ける知見が不足していました。この論文では、ハス田の泥中から収穫されたレンコンにみられる外傷の形状を7通りに類別し、摂食試験で得た加害種の判明している食痕の形状や劣化の経過と比べることで、これまでレンコン農家の方などにより「カモ被害」とみなされてきた外傷が実際にカモ類又はオオバンによる食痕と考えてよいことを初めて明らかにしました。本成果は、カモ類等によるレンコン食害の正確な把握に役立つ知見となります。

 ❖ グループ内構成が変わりました。(R5.4月)
竹内が研究領域長兼グループ長でしたが、兼任を解かれ、領域長に専念することになりました。
グループ長にはアニマルウェルフェアの矢用がつきました。また、グループ長補佐に山口がなりました。
吉田が本部へ異動、小坂井が長期休暇から復帰しました。


このページのトップへ