田植機
その1.降車運転補助装置
乗用型田植機の畦越えや斜面での移動、トラックなどへの積み下ろしなどの場合には、転倒などの危険が懸念されます。そこで、危険回避の手段として降車して操縦することが考えられます。比較的小型の乗用型田植機の中には、降車して運転するために、速度けん制をした上で、手動で走行操作ができる装置を装備したものがあります。
農業機械安全性検査では、田植機を降車して降車運転補助装置にて運転する際は、運転者が後退する方向に1.8km/hを超えない速度で安定した走行ができることを求めています。更にR9年度以降は自動で1.8km/hの走行速度以下となるような速度けん制装置も備える必要があります。
降車運転補助装置は、乗車したままでの畦越え等よりも安全上のメリットが大きい場合に限り十分気を付けて使用するようにしましょう。

その2.植付け爪インターロック
田植機において、オペレーターが離席時に回転する植付け爪に手などが巻き込まれる重大な事故につながる危険があるため、農業機械安全性検査では、R9年度以降は植付け爪インターロックの装備を要件に追加しました。停車中に植付け爪への動力を接続した状態でオペレーターが離席すると植付け爪の動きを停止させることを求めており、2027年度以降の安全性検査合格機には、植付け爪インターロックが装備されることになります。