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農業農村整備のための実用新技術成果選集（2025年）

●目次は、土地改良長期計画（令和３年３月閣議決定）の政策課題に基づいて構成している。

●NEWとは、令和6年度新規の成果情報であり、次の２つに分類している。

【普及】とは、「普及成果情報」を意味し、行政・普及機関、公立試験研究機関、生産者、民間企業にとって直接的に利用可能で、普及が大いに期待できる成果をいう。

【研究】とは、行政・普及機関、公立試験研究機関、生産者、民間企業にとって直接的に利用可能なものでないが、その内容が非常に有用な基礎・基盤情報になりうるもの、又は普及するためには改良が必要であるが将来的に有用な成果をいう。

●各成果情報名の末尾に付したカッコ書きは、担当研究グループ名の略称を示す。
なお、文字色については、各研究グループが所属する研究領域毎に色分けしている。
 農地基盤情報研究領域：空間情報グループ、農地整備グループ、地域防災グループ
 施設工学研究領域：施設整備グループ、施設保全グループ
 水利工学研究領域：流域管理グループ、水利制御グループ
 資源利用研究領域：地域資源利用・管理グループ

I.「生産基盤の強化による農業の成長産業化」 に資する実用新技術


1.担い手への農地の集積・集約化、スマート農業の推進による生産コスト削減を通じた農業競争力の強化のための技術
番号 研究成果情報名 担当研究グループ名 NEW 備考
1) Googleマイマップを用いた水利施設GIS構築手法マニュアル （空間情報）
2) 小型UAV空撮・三次元形状復元技術を用いた農地の現況地形の把握手法 （空間情報）
3) ほ場間移動に対応したロボット農機用のスマート農場の設計支援ツール （空間情報）
4) Sentinel-2 衛星データ等を用いた水田の排水性の広域評価手法 （空間情報）
5) 圃場整備前後におけるドローンセンシングの活用 （空間情報）
6) 従来1/10以下の作図時間で直感的に操作できるほ場の3次元モデル自動生成ソフトウェア （空間情報）
7) ドローン等を活用して農地基盤をモニタリングするためのマニュアル （空間情報） NEW【普及】
8) 携帯情報端末による遠隔・自動制御が可能な圃場水管理システム （農地整備）
9) 圃場水管理システムを用いた普通期における必要水量の算出法 （農地整備）
10) 農業農村整備におけるデータ利活用を促進する農地基盤デジタルプラットフォーム （農地整備）
11) 暗渠排水のライフサイクルコストを削減する3次元位置情報の取得・活用技術 （農地整備）
12) ゴミが詰まりやすい開水路に適用可能な袋体を用いた水田のICT水管理機器 （農地整備）
13) 家畜ふん炭に含まれる肥料成分の濃度と溶出性を調整するための畜種と炭化温度の選定 （農地整備）
14) 深水管理による省力的な有機水稲栽培管理マニュアル （農地整備） NEW【普及】
15) 水田への灌漑時における水位上昇速度の変化を利用した田面不陸高さの推定法 （農地整備） NEW【普及】
16) ラジコン式草刈機による除草が可能な「三角畦畔」 （農地整備） NEW【普及】
2.高収益作物への転換、産地形成を通じた産地収益力の強化のための技術
1) Sentinel-2衛星データを用いた水田の取水開始時期の把握手法マニュアル （空間情報）
2) 生産者が使える簡単・迅速でリーズナブルな排水改良技術のラインナップ （農地整備）
3) 石礫圃場でも利用できる低コストな暗渠整備技術 （農地整備）
4) 鎮圧により漏水対策を実施した乾田直播栽培水田からの栄養塩負荷削減効果 （施設保全）
5) フェンロー型温室における室内気温分布の推定 （地域資源利用・管理）
6) 農業用ハウスにおける床面のコンクリート化により温熱環境の変動を緩和 （地域資源利用・管理）
7) パイプハウスの軒高の増加が耐風性能に及ぼす影響 （地域資源利用・管理）
8) 厳寒期でも安定した温室暖房が可能な地下水熱源ヒートポンプ （地域資源利用・管理）
9) 農業用被覆資材の熱貫流係数を簡易的に推定する手法を開発 （地域資源利用・管理）
10) ヒートポンプシステムによる農業用水路の流水熱の安定的かつ効率的な供給技術 （地域資源利用・管理） NEW【研究】
11) 集中型バイオガスプラントの消化液の畑作利用の効果とその阻害要因 （地域資源利用・管理） NEW【研究】
12) 流水熱源ヒートポンプを冬春いちご栽培の暖房として導入した際の経済性評価 （地域資源利用・管理） NEW【研究】
13) 通気性のある農業用被覆資材の保温性能評価手法 （地域資源利用・管理） NEW【研究】
14) 施設園芸の脱炭素化に資するネット・ゼロ・エネルギー・グリーンハウス（ZEG）の要件定義 （地域資源利用・管理） NEW【研究】

II.｢多様な人が住み続けられる農村の振興｣に資する実用新技術


1.所得と雇用機会の確保、農村に人が住み続けるための条件整備、農村を支える新たな動きや活力の創出のための技術
番号 研究成果情報名 担当研究グループ名 NEW 備考
1) ペレット鶏ふん炭は黒ボク土での栽培でリン酸代替肥料として有効 （農地整備） NEW【普及】
2) 水路の魚の棲みやすさを評価するプログラム （施設保全）
3) ラドン濃度などの水質測定と水温の連続観測による河川への地下水流出現象の調査方法 （流域管理）
4) モバイルGISを用いた農地一筆調査支援システム （地域資源利用・管理）
5) 営農活動のための経済・環境影響評価ツール （地域資源利用・管理）
6) 流水中に高い熱交換特性が得られるシート状熱交換器 （地域資源利用・管理）
7) 畑地におけるメタン発酵消化液の肥料効果と環境影響 （地域資源利用・管理）
8) 農村地域における生ごみのメタン発酵基質としての特性 （地域資源利用・管理）
9) 集排汚泥と食品廃棄物のメタン発酵における安定発酵条件の解明、消化液の肥料特性評価 （地域資源利用・管理）
10) メタン発酵消化液を土中に安定的に施用でき低コストで導入できるスラリーインジェクター （地域資源利用・管理）
11) 流水の流速と水温の変化が暖房時のヒートポンプシステムの熱交換特性に与える影響 （地域資源利用・管理）
12) メタン発酵原料が消化液の肥料成分組成に与える影響 （地域資源利用・管理） NEW【研究】
13) 集排汚泥と食品廃棄物の混合メタン発酵における豆腐製造副産物（おから）の混合可能条件 （地域資源利用・管理） NEW【研究】
14) 農業集落排水汚泥の処理の現状と汚泥肥料の特性 （地域資源利用・管理） NEW【研究】
15) 論文データベース分析から明らかにする国内外の営農型太陽光発電の研究開発動向 （地域資源利用・管理） NEW【研究】

III.「農業・農村の強靱化」に資する実用新技術


1.頻発化・激甚化する災害に対応した排水施設整備・ため池対策や流域治水の取組等による農業・農村の強靱化のための技術
番号 研究成果情報名 担当研究グループ名 NEW 備考
1) 降雨特性を踏まえたため池の洪水調節効果の評価手法 （地域防災）
2) ハザードマップ作成のためのため池浸水想定区域算定マニュアル（案） （地域防災）
3) ため池の事前放流を支援する「ため池水位管理情報システム （地域防災）
4) 地すべり土塊の地震時移動量の簡便な算定手法 （地域防災）
5) ため池への土石流流入時の堤体作用荷重の算定手法 （地域防災） NEW【普及】
6) 流域治水でのため池の活用に向けたため池洪水調節機能強化マニュアル（案） （地域防災） NEW【普及】
7) 砂と打設丸太による複合地盤の強度と変形の特徴 （地域防災） NEW【研究】
8) ため池の耐震診断ソフト「SIP-NewD」 （施設整備）
9) 全国で適用可能なため池ベントナイトシート工法設計・施工マニュアル （施設整備）
10) 農業用ダムの事前放流による洪水調節効果の簡易推定手法 （流域管理）
11) 様々な形状の田んぼダム器具が発揮するピークカット機能 （流域管理）
12) 浸水域のリアルタイム推定に向けた水位データベースの簡易構築手法 （流域管理）
13) 洪水吐ゲートを有する農業用ダムの事前放流による洪水調節機能の評価手法 （流域管理） NEW【研究】
14) 排水機場や排水路の水位をリアルタイムで予測するプログラム （水利制御）
15) 物理モデルによる仮想データを深層学習に用いる、排水機場調整池の高精度水位予測手法 （水利制御）
16) 低平地小河川におけるゲート操作を支援する水位予測の適用 （水利制御）
2.ICT などの新技術を活用した農業水利施設の戦略的保全管理と柔軟な水管理の推進のための技術
1) ため池データを共有化「ため池デジタルプラットフォーム」 （施設整備）
2) ため池の改修および制約条件に応じた最適な補強工法の選定フロー （施設整備） NEW【研究】
3) 摩耗作用が激しい水利施設に適用可能な新たな促進摩耗試験「回転式水中摩耗試験」 （施設保全）
4) 軽量の炭素繊維を用いた水路トンネルの覆工コンクリートの補強工法 （施設保全）
5) 農業用パイプのスラスト力に対する固結工法を用いた耐震対策技術 （施設保全）
6) 漏水探査カプセルによる農業用パイプラインの漏水位置特定技術 （施設保全）
7) 頭首工エプロンに使用する土木材料の耐衝撃性を評価する鋼球落下式衝撃摩耗試験 （施設保全）
8) 建設材料の耐摩耗性を相対評価できるサンドブラスト装置 （施設保全）
9) 水路の摩耗調査を省力化する型取りゲージ画像の解析プログラム （施設保全）
10) 潤滑油中の金属摩耗粒子に着目したポンプ設備の劣化兆候の早期診断技術 （施設保全） NEW【普及】
11) 落差工における落下水騒音の予測方法 （施設保全） NEW【研究】
12) デジタル画像からコンクリート開水路の摩耗状況を予測する AI モデル （施設保全） NEW【研究】
13) 沿岸域の地下水位時系列観測データの分析による帯水層の透水係数推定手法 （流域管理）
14) 地下水位の潮汐応答分析による沿岸域の地下ダムの機能監視手法 （流域管理）
15) 水稲生産地域における気候変動の複合的な影響を考慮した用水需給バランスの評価手法 （流域管理） NEW【普及】
16) ICTを活用した圃場-水利施設連携型の配水管理制御システム （水利制御）
17) 3Dカメラと画像解析を用いた水門開度および水位の遠隔監視システム （水利制御）
18) ベイズ推定の代替手法を導入した不確実性を可視化できるAI水位予測モデル （水利制御） NEW【研究】
19) 中山間地域にある水利施設のための遠隔監視システムがもたらす労力削減効果 （地域資源利用・管理）


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