生物系特定産業技術研究支援センター 研究資金業務

異分野融合研究支援事業

2007年度 事後評価結果

魚類養殖漁場環境管理のための有機汚泥の生物浄化及び水質改善技術の開発

技術コーディネーター

提 裕昭(熊本県立大学)

研究参画機関

  • 熊本県立大学
  • 国立大学法人東京大学
  • 株式会社多自然テクノワークス
  • 株式会社恵天

総合評価

優れている

コメント

明確な目的と目標が設定されていること、それぞれの役割分担を明確にした研究組織、現場の研究としては十分な数の原著論文数および特許申請数、ならびに実用化への具体的提案など、当初の研究達成目標はほぼ達成されたと評価できる。現場海域での実証実験の成功と、実験室における作用機序の解明が車の両輪のように連携し、コンソーシアム全体の研究目標が達成された。生物の生理・生態特性を利用した海底環境改善技術開発は初めてのものであり、日本だけでなくアジア諸国を中心とした海外での普及・展開も充分期待できる。
不満が残るとすれば、イトゴカイとマイクロバブルの併用についての必然性が、マイクロバブルの画期的な成果の陰に埋もれてしまった印象があることと、共生細菌の研究が科学としては優れているにもかかわらず、現場へ展開されていないため総合的な技術体系に繋がらなかった点である。