生物系特定産業技術研究支援センター 研究資金業務

異分野融合研究支援事業

2002年度 中間評価結果

北海道の農畜産加工副産物を原料とした糖脂質セレブロシド発酵生産技術の開発

技術コーディネーター

大西 正男(帯広畜産大学)

小田 有二((独)農業・生物系特定産業技術研究機構 北海道農業研究センター)

コンソーシアム参加機関

帯広畜産大学(大西研究室)、日本甜菜製糖株式会社、よつ葉乳業株式会社、帯広畜産大学(荒井研究室)、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 北海道農業研究センター、日本製粉株式会社

研究内容

北海道の主要畜産物である、甜菜から砂糖を精製する際に副生するビートモラセス(廃糖蜜)及び牛乳からチーズを製造する際に副生するチーズホエー(乳清)を原料として、新たに発見した酵母を培養することによりセレブロシドを効率的に大量生産する技術を開発する。

中間評価結果概要

セレブロシド高生産菌の分離・選定・育種、発酵プロセスの改良、セレブロシドの抽出・精製、高収量など、研究目標は概ね達成されている。特にセレブロシドの生理機能の解明やセレブロシド高生産酵母の分子育種では、高いレベルの成果が期待されることから、今後成果の積極的な公表が望まれる。

一方、セレブロシドあるいはセラミド分野への他社の参入が増加している現状を踏まえ、今後は総量としての生産性向上に更に注力すべきである。また、生理機能実験がcrudeな分析結果で止まっており、作用機序の検証に弱さが見られることから、今後の更なる研究が求められる。また、セレブロシド分析方法の統一など、コンソーシアム全体としての統一的な推進体制の強化が望まれる。