生物系特定産業技術研究支援センター 研究資金業務

異分野融合研究支援事業

2004年度 採択された研究課題

環境保全型病害防除の核となる広スペクトル微生物農薬の開発

技術コーディネーター

竹中 重仁
竹中 重仁
(独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構北海道農業研究センター)

研究実施期間

平成16年度~20年度(5年間)

研究の概要

生物防除微生物として優れた能力を有する「土壌生息菌Pythium oligandrum (PO)」の機能特性を効力の安定性や安全性の観点から解明し、流通・保存性に優れたPO製剤を低コストで製造する。さらに、施用方法、施用時期等を検討して、POの各種作物病害に対する性能最適化を図ることにより、環境負荷低減型作物病害防除技術の核となる「広スペクトル微生物農薬」を実用化する。

【コンソーシアムの構成】

  • 作物根圏におけるPOの定着性、根圏微生物との相互作用および病害抑制機構の解明
    <独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 北海道農業研究センター 竹中重仁>
  • PO施用作物における発現遺伝子の網羅的解析
    <東北大学大学院農学研究科 高橋英樹>
  • バイオセンサーを用いたPO適応土壌の選定と施用不可土壌の改良法の開発
    <サカタのタネ株式会社 橋本好弘>
  • POの大量培養法、製剤化および保存性の検討
    <北海三共株式会社 八反田哲司>
  • 畑作物の重要病害に対するPOの施用法、施用時期、施用回数の検討
    <十勝農業試験場 清水基滋>
  • 園芸作物、イネの重要病害に対するPOの施用法、施用時期、施用回数の検討
    <アリスタ ライフサイエンス株式会社 和田哲夫>

期待される成果、効果

POの詳細な病害抑制機能や安全性が明らかとなり、流通・保存性に優れたPOの製剤化がなされ、多くの作物病害に効果のある施用法が開発される。このことにより、安全性の高い新規「広スペクトル微生物農薬」が実用化される。

環境保全型病害防除の核となる広スペクトル微生物農薬の開発