技術コーディネーター
近藤 昭彦(神戸大学工学部)
研究実施期間
平成16年度~20年度(5年間)
研究の概要
麹菌や酵母のゲノム情報を利用して、味噌・醤油・清酒などの伝統的な醗酵プロセスを革新することで、希少価値の高い機能性オリゴ糖、ペプチド、エステルなどの食品素材を自在に生産できる新規バイオコンバージョンシステムを開発する。具体的には表層提示技術(酵母や麹菌の細胞表層に酵素を固定化した形で発現する技術)と、ナノ高速液体クロマトグラフィーを組み合わせたハイスループット型スクリーニング技術を利用して酵素機能を飛躍的に向上させ、醗酵産業の余剰設備を利用して実製造を行う。
【コンソーシアムの構成】
- 醸造微生物からの新規機能性遺伝子の単離と機能解析
<月桂冠株式会社 秦 洋二> - 醸造微生物を用いた表層提示バイオプロセスの構築
<神戸大学工学部 近藤 昭彦> - ハイスループット技術を利用した醸造微生物機能の向上
<京都大学大学院農学研究科 植田 充美> - バイオプロセスのプラント設計とプロセスの最適化
<関西化学機械製作株式会社 野田 秀夫> - プロダクト評価と市場ニーズ調査
<三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 赤井 達男>
期待される成果、効果
本プロセス開発の成果は、1:既存の機能性素材をより安価に製造し、市場を拡大する、2:既存の方法では生産できない機能性物質を製造し、市場を創出する、の2点である。機能性オリゴ糖・ペプチド・エステルなどで500億円程度の新規市場創出が可能。